他犬への吠え対策
散歩中他の犬と出会って冷静にスルー出来る犬を見るとホッとします。
犬の興奮が伝わってこないからです。
子犬の頃は多少興奮したとしても、次第に落ち着いて、他犬がいる社会は日常の風景の一部で自分には関係ないと認識してくれるようになると、犬も落ち着いて散歩が出来ますし、ハンドラ―も同様です。
なぜなら、犬に限らず、その他多くの刺激対象物に対していちいち一喜一憂していたら、犬は常に興奮状態にあって、平常心が保てなくなるからです。
そんな犬たちは、ハンドラ―の声も耳に届かず、散歩から帰ってくればぐったりしてしまうでしょう。
刺激対象物とは、車・バイク・自転車・台車・猫・ハトなど、大きな音をたてたり、犬の目の前を素早く通り過ぎるものです。
他犬に限らず、様々な刺激対象物をいちいち気にしていたら、犬も人も疲れてしまいます。
何度も書いていますが、我が家の見習いは犬への好奇心旺盛なので、とりあえず傍に行って挨拶をさせろと興奮します。
挨拶をしてしまえば落ち着くので、手っ取り早く挨拶をさせた方が興奮を早く抑えられることは事実ですが、敢えてそれは許容していません。
なぜなら、見習いはよくても、相手の犬が見習いのような黒い顔の大きい犬が寄って来ることを嫌悪する可能性があるからです。
「うちの子は大丈夫なので、挨拶だけさせて下さい。」と私が見習いに引っ張られながら突進していったら、恐らく相手の犬は警戒し、あるいは興奮して吠えたりして飼い主さんを引っ張ってしまうでしょう。
つまり、自分の犬が大丈夫でも相手の犬が大丈夫かどうかはわからないので、リスクは犯さないことが重要です。
相手の犬のトラウマになってしまっては、その後遭遇する度に申し訳ない気持ちになってしまいます。
例え危害を加えるつもりが無くても、他犬に向かって突進していくのはNGです。
そこで、見習いには行かないことを教えていますが、なかなか平常心が保てないので、相手との距離を取ったり、興奮しないことを褒めながらやり過ごすようにしています。
狭い場所でのすれ違いは避けたいので、逃げられないようなときは、横道に入ってやり過ごすこともあります。
他犬に過剰反応する犬を連れている人は、恐らく他犬を見ただけでも緊張してしまい、愛犬に向かって「吠えたらだめだからね。」といったネガティブな言葉をかけてしまうこともあるでしょう。
しかし、犬を見るたびにネガティブなことを言われ続けていると、犬は他犬に対してネガティブな印象を持ってしまうこともあります。
一方、楽しい興奮だけでなく、犬が苦手で吠えてしまう犬もいます。
そういう子は他犬との距離が取れないとそれだけで逃げ場がないことから、吠えて反撃しようとすることもあります。
愛犬の心理状態をよく見極めてから、対処法を考えてあげることも大事ですね。
いずれにしても、毎回散歩の度にドキドキしてしまうのではなく、犬が視界に入る環境で、興奮しない練習を別に行うことも必要です。
絶対犬が近寄って来ないドッグランの外で、中で走り回る犬たちを横目に見ながら練習するのもお奨めです。
最初は数十メートル距離を取って、興奮しないでいられたら、少しずつドッグランとの距離を詰めていくといいでしょう。
生後1歳ぐらいの時の見習い。
視界に楽しく遊ぶ犬を見ながら、リードが緩んでいることを褒めています。
自分から伏せてくれたら、もっと褒めます。
しかし、人のよさそうな外人さんが声をかけながら近づいてくると、こんなになってしまいます。
あれから1年半。
まだまだ修行中の見習いです。
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