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2024年1月16日 (火)

なぜトレーニングがうまく進まないのか

仕事柄様々な犬種、月齢、行動問題、ドッグスポーツの基礎づくりなどの固有のケースに対応させていただいています。

ご依頼を頂く時点で、飼い主様には何かしらの目標があるので、その目標に向かってサポートやアドバイスをさせていただきます。
プライベートレッスンやグループレッスンでは学習理論をベースに、いかに犬たちにわかりやすく伝えていくかということもお話ししています。
しかし、レッスンをスタートされても、すぐに成果が出るケースと、なかなか出ないケースがあります。

なかなか成果が出ない場合、当然のことながら悪いのは犬ではありません。
すでに学習して身に着けた習慣を変えなければいけないときは、どうしても時間がかかるからです。
なぜなら、一発で、瞬時に行動が変わるような強制訓練を使わないからです。

つまり、犬が納得して行動できるように時間をかけて教えていくことが重要なので、どうしてもすぐには変えられないからです。

子犬の場合は、好奇心が旺盛なこともあり、新しい行動は乾いたスポンジのように吸収していくので、変化は見違えるほど速いときもあります。

一方思春期の犬や成犬の場合は、メンタル面が安定していなかったり、あるいは今までの習慣を変える順応性が衰えていたりといった理由で時間がかかることもあります。

重要なのは、少しずつでも犬の変化を見落とさないで、一貫性を持ったトレーニングを続けていくということです。
一貫性が無いと、犬はどう対応していいのか混乱してしまい、学習が進まなくなるからです。

焦らず、ゆっくり見守っていきたいですね。

さて、今日は間もなく一歳になるYさんのプライベートレッスンがありました。

リソースガーディングも含め、ハンドラー側とYさんの意思の疎通がうまく行かなくなったところからレッスンをスタートしたところ、目に見える変化が現われるようになりました。

Yさんへの大きなアドバイスは、
①Yさんの居場所を作ってあげること(ゲートの付いたハウスを用意する)。
②Yさんの目の前から何かを取り上げなくてはいけないときは、取り上げる前に「足す」場面を作ったり、楽しいことに気を逸らしてもらい、ガードする場面を作らない。
③Yさんが興奮しているときはYさんにとってメリットが無いこと。興奮していない時にいいことが起こると学んでもらうこと。

これらのことをまずお願いしたところ、ちゃんと行動に変化が現われ、少しずつ話が通じるようになってきたそうです。

1歳という年齢柄、行動が定着するまではまだまだ時間がかかりますが、ご家族の努力と協力で、少しずつ良い方向に向かっていることは間違いないでしょう。

今日はお散歩を想定した練習。
気になるものがあっても、ママに呼ばれたらママを見ること。

202401161

見ただけでも褒めてあげます。

そして興奮しても跳びつき行動より座ることを選択したら褒めてあげます。

202401162

愛犬とのよりよい生活を目指して、みなさんが頑張ってくださることが嬉しいですね。

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