ドッグトレーニングに学習理論は不可欠です。
犬に何かを教えるときに必要なことはなんでしょうか。
力(力)?
リーダーシップ?
叱るタイミング?
いえいえ、犬が学ぶプロセスをきちんと知ることです。
いつも言っていることですが、リードを使って犬を引っ張ったり、身体を押したりしながら、やって欲しい行動を取らせることは犬の理解には繋がりません。
人間も、引いたり押したりすれば、それに反発する力が自然に働くものです。
相手にされるがままに動く人は恐らくいないでしょう。
では、どうするのか?
犬がハンドラーの求める行動をしやすくするように環境づくりをすることが必要です。
犬が行動しやすい環境づくりとは、適切なタイミングで犬が動けるように誘導し、出来たところでタイミングを逸することなく褒め、行動が身につく(定着する)まで、繰り返し行動を褒め、その行動がスムースに出るようになってきたら、行動にキュー(合図の言葉)を付けて、犬が理解を深められるようにサポートしていくことが重要です。
その根底にあるのが、学習理論です。
むか~し、ある人が、犬が上手く動けなかった時にどうするのかと尋ねたら、「目力です。」と言った人がいました。
当時は笑いましたが、よく考えてみると、犬に「目」で「圧」をかけていることになるわけですよね。
WCRL規定のラリーオビディエンスのペナルティには「追加のキュー(Additional Cue)」があります。
単純に言うと、「オスワリ」と愛犬に言ったとき、愛犬がすぐに行動に移さなかった時、続けて「オスワリ」ともう一度言った場合、「追加のキュー」とみなされます。
また、「ヒール」と言ったとき、犬がその行動を続けていれば、名前を呼んでも追加のキューには取られませんが、犬がよそ見をしてとまってしまったときに、犬の名前を呼ぶことで犬が「ヒール」を再開した場合は、この「名前」が追加のキューと判断されることがあります。
そしてもうひとつ、犬がキューを出されても、なかなか行動に移さなかった時、犬を凝視し続けることで犬が行動に移した場合も、ジャッジの裁量によっては「追加のキュー」とみなされることもあります。
犬はそもそもじっと見つめられるのが苦手な子の方が多いので、この辺りも注意したいところですね。
犬がどのくらい理解しているのか。
ちゃんと観察することも重要ですね。
アシスタントの前横ポジション。
日常的にも、オビディエンスでも使わないので、練習量は少ないポジション。
時々、わからなくなるので、まだまだ繰り返し練習は欠かせませんね。
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