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2023年11月 1日 (水)

「大丈夫だから」を鵜呑みにしない。

初めて子犬を迎えて、犬との生活が始まり、外に出るようになると、諸先輩方からいろいろなアドバイスを受けることもあります。
犬飼いの先輩だと思うと、ついつい言われたようにやらなければと思ってしまうこともあるでしょう。
もちろん、先輩の意見は大事ですが、それはある意味、愛犬との暮らしの中の経験値から来る情報であって、あなたの愛犬に当てはまるとは限らないこともあります。

犬の性格や特性には個体差があることを覚えておかなければいけません。

先輩に言われると、その通りにしないと人間関係が悪くなりそうで、ついつい言われるがままにしてしまうこともあるでしょう。
でも、大事なのはあなたの愛犬の様子をよく観察することです。

同じ犬種と暮している先輩の意見はとてもためになることが多いですが、違う犬種の場合は全く役に立たないこともあります。
犬だからと十把一絡げにしないことが大事ですね。

先日、他犬が苦手な生徒さんと一緒に歩いていた時のこと。
苦手とは言っても、小さいころは全部の犬がダメだったのに、今では見ないようにスルーすることもできるようになり、お友達も出来て、彼女なりに考えながら日々送っているのですが、たまに息の荒い若いオス犬に向かって来られると、「それ以上こっちに来ないで。」と吠えて意思表示するので、飼い主さんは、相手との距離を取って、失礼にならないように挨拶をして通り過ぎるようにしているそうです。
ちゃんと愛犬のきもちを理解して対応されています。

それを見た相手の飼い主さんは、「大丈夫だから。」とおっしゃるそうです。

飼い主さんは犬飼い初心者ではありませんが、相手の方に気を遣われるので、スルーしづらいとおっしゃいます。

いいんです!
だって、愛犬が「嫌だ」って言ってるんですから。

例えば、最初「嫌よ。」と言ってはみても、その後時間が経つうちに、自分からこっそり近づいてチェックできる場合もあるので、ある程度様子をみてあげることが必要な場合もありますが、距離が縮まるにつれて吠えが酷くなっていく場合は、その犬にとってストレスがかかっていることは明らかです。

どうしてもお友達になろうというのであれば、時間をかけて相手の犬に馴らす方法もありますが、そこまでする必要が無いと飼い主が判断した場合は、すれ違い時に人間同士が軽く挨拶を交わして、そのまま離れて行くようにしてあげた方が、犬にとってのストレスも軽減されるでしょう。

要は無理をしないこと。
相手に強要しないこと。

犬が苦手な子でなくても、3秒ルールのご挨拶であれば、トラブルは起きづらくなります。

30年以上前の話ですが、当時仲良く遊んでいた我が家のオス犬と散歩でよく会う同じ犬種の男の子の間に、同じ犬種の若いメス犬が登場した途端に、若いオス犬が我が家のおじさん犬に飛び掛かってガブリ。
首の付け根に大きな穴があいたことがありました。
いつもは仲のいい2頭でしたが、女の子1頭の出現で、友達を解消したようです。
後日談ですが、我が家のおじさん犬は嚙まれて以来、気のいいおじさんから、警戒心の強いおじさんになってしまい、オス犬を敬遠するようになりました。

よくわかっていると思っても、何が起こるかわからないものです。

「大丈夫」を鵜呑みにしないことも大事ですね。

さて、我が家のアシスタントはあまり他犬と関わりたくないので、他犬を見ると早くその場を立ち去ろうと足早になります。
当然無理矢理他犬に近づけることはありません。
一方見習いの方は、誰彼構わず挨拶に行こうとしますが、相手が同じ気持ちとは限らないので、これまたスルーするように教えています。

犬はいて当たり前と認識してもらえるようになるまではまだまだ時間がかかりそうです。

202311011

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