犬の社会化:刺激のレベルは個体に合わせて
「子犬の社会化」については、今は当たり前のように周知されつつありますが、社会化の方法がマニュアルのようになっていて、どの子も同じように行おうとするケースがあるので注意が必要です。
また、古い手法によっては、今では推奨されないこともあるので、さらなる注意が必要です。
例えば、子犬がやって来たら、「沢山の人にだっこしてもらいましょう」ということが以前はまことしやかに言われていましたが、弊害が出る場合もあります。
子犬には、様々な物を受け入れやすい好奇心満載な時期と、恐怖心が出てくる時期があり、タイミングを間違えると、トラウマになりかねないからです。
様々な人と遭遇しても、自分とは関係ないと学習していくためには、多くのタイプの人間を目にすることはとても重要ですが、敢えて関わる必要はありません。
無理矢理の抱っこも必要ありません。
犬が自分から行くのは構いませんが、強要はダメですね。
また、誰彼構わずオヤツをもらっていると、人を見るたびに挨拶しにいこうとして、落ち着いた散歩が出来なったりします。
何度も書いていますが、「犬の社会化」とは、犬がいちいち興奮しなくてもいいように、様々なものに馴らして平常心を保てるようにサポートすることです。
さて、昨日はコロナ禍もあり、4年ぶりに大きな花火大会が開催された地域がいくつかあったようです。
犬にとって理解できない物音は犬を不安にさせます。
何かが落ちた音や、日常的に繰り返される工事の音などでさえ、音の原因が犬にちゃんと認識されているかどうかはわかりません。
しかし、人間社会で共存していくためには、そういった音にも慣れて欲しいもの。
花火の音も同様ですが、夏場になると、外飼いの犬が庭から逃げたり、屋内飼いの犬でも、窓やドアが開いたすきに外に飛び出してしまったというのはよく聞く話です。
ずっと以前、某SNSでの書き込みで、子犬を連れて花火を見に行ったところ、翌日急死してしまったというものがありました。
果たして、死因が前日の花火との因果関係があったかどうかは誰にもわかりませんが、遠くで鳴っている花火の音を、安心していられる家の中で聞くのと、頭上で爆音が響くような大会現地に行って聞くのではまったく違います。
大きな刺激に馴らすには、距離や時間なども考慮しながら、少しずつ進めていくことが大事ですね。
我が家の犬たちは、初代のボーダー・コリーだけが2歳を過ぎて急に「音響シャイ」を発症してしまい、その後耳が遠くなるまでは、花火、雷、爆竹、金属バットに球が当たる音などが全てダメになってしまいました。
そうならないためにも、いろいろなことに馴らしてあげることは大事ですが、焦らないことも大事ですね。
そして、社会化は子犬の時期だけに限るわけでは無いということも忘れてはいけませんね。
我が家の初代ボーダー、クリス、生後10か月のころ。
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