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2023年8月 2日 (水)

罰って必要ですか?

犬にやって欲しくない行動をやめてもらうにはどうすればいいのでしょうか。

子犬を飼い始めると誰もが一度は思うことではないでしょうか。

例えば、トイレトレーニング、悪戯、甘噛み、吠え。
どれ一つをとっても、犬が人間に対して悪意をもってやっている行動ではなく、自然に始める、いわば成長の通過点です。
何一つ悪戯をしないで、いつもじっとしている子犬がいたら、逆に怖くありませんか?

犬はなぜその行動を取るのか。

犬にとってそれは楽しいし、気持ちいいし、自然の要求だからです。
でも、人にとってはあまり嬉しくない行動があるわけで、犬が不快と感じることなく、いかにそれらの行動をやめてもらうかを考えるのはある意味人間の義務と言えるでしょう。

かつて「犬のしつけ」と言われていた中には、あきらかに犬を不快にさせてやめさせる手法が普通に行われていました。
そしてそれはある程度の成果が出たこともあったので続けられていたわけです。
しかし、よく観察していれば、たとえ成果は出ていたとしても、必ずなにがしかの弊害も伴っていたはず。

その後、「犬に痛みを与える方法はいかがなものか。」という論議に至り、今では犬に痛みを与えることなく、行動を変容させる手法がいろいろ考えられて行われるようになっています。

その第一は、そもそも犬が好ましくない行動をとりづらい環境設定を行っておくということです。
トイレトレーニングなどはまさにそれです。
犬が失敗しづらいようケージを利用したり、トイレのタイミングを見計らって声をかけたり、成功を褒めたりと、気持ちよくトイレを覚えてもらうというのが主眼です。
失敗したら、床に広がったおしっこに鼻をこすり付けて「ダメ!」と言っていた方法はすでに化石と化しています。
当然ですね。
犬には何も伝わらない方法をやっていたわけですから。

悪戯に関しても同様です。
悪戯してもいいおもちゃを代替品として渡し、悪戯されては困るものは、子犬の視界から遠ざけておくことで、犬は噛んでもいいおもちゃを噛み、飼い主さんが大事にしているものを破壊せずに大人になることができます。
子犬の頃にやらなかった悪戯を大人になって急にやりだすことはほとんどありません。
(※食べ物に関しては、大人になってから偶然味をしめたものは、やる可能性があります。)

また、犬が起こす行動にはそれぞれ理由があるので、場合によってその理由がきちんと解明できれば、その行動を起こさないような環境設定も可能になります。

例えば、窓の外を行きかう人や物が気になって、追いかけたり吠えたりする状況が出始めたら、一時的に犬の視線を遮る高さまで窓にフィルムを貼ることもできます。

いずれにしても、原因がわかれば対処方法を模索することが可能になるわけです。

危険な行為があれば、はっきり「危ないからダメだよ。」という発言も必要にはなりますが、「やったら痛い思いをするぞ」と言って行動を変容させるのは犬に優しくないですし、リスクを伴います。

犬に伝わるまでは根気よく。ですね。

さて、今日は生後8か月になろうというLさんのプライベートレッスンがありました。
Lさん、跳びつくより座った方がいいことがあると日々学習していただいていますが、今日はさらにハードルを上げて、呼び戻しの練習も加え、ちょっと考えてもらう時間を増やしました。

202308021

レッスンが終わると、頭も体もたくさん使って、お昼寝です。
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