子犬に選択肢、あげていますか?
子犬にとって社会化はとても重要なお仕事です。
つまり、多くのものを見て、触れて、聞いて、嗅ぎながら経験値をあげていくことが、その後子犬がどれくらいストレスを軽減させて人間社会で生きていかれるかの重要なカギになるからです。
子犬を迎えると、飼い主さんは必死で子犬の社会化をサポートしていこうとします。
とても大事なことですが、時として、意図していなくても、子犬の気持ちを無視してしまうことがあります。
例えば、早く人に慣らそうと思って、出会う人みんなに触ってもらおうとすると、子犬には大きなストレスになってしまうことがあります。
なぜなら、そこに子犬の気持ちが置き去りにされてしまっているからです。
つまり、触ってもらうのではなく、子犬が近寄っていかれる環境を作ってあげることが重要です。
多くの人に出会うことはとてもいいことです。
出会っても、子犬が自分から寄って行こうとしていないのに、無理に抱っこして(子犬にとって)見知らぬ人に近寄って行ったり、抱っこしてもらったりというのは、ある意味子犬を怖がらせてしまいます。
そういう場合、一度目はなんとかクリアできても、二度目は無理ということがよくあります。
子犬が自ら寄って行かれる時期(感受期)であれば、多くの経験を積みやすい時期とも言えますが、警戒心が芽生え始めた時期に無理強いは禁物です。
相手が人ではなく、犬の場合も同様です。
好奇心旺盛で、犬に向かって行かれる時期であれば、多くの犬と触れ合うことは重要なことですが、怖いと感じるときに、リードを引っ張りながら「お友達だからご挨拶しなさい」というのは逆効果です。
自分からそっと近寄っていくきもちを後押ししてあげる環境を作ってあげられるといいですね。
さて、今日は5か月のM君とお散歩に行きました。
飼い主さんが日々外に連れ出してくれたおかげで、元気よく歩き出せるようになったM君ですが、まだまだ怖いものが沢山あって、警戒吠えや遊んで欲しい時の要求吠えも出ます。
今日はたまたま小さいお子さんと遭遇。
お子さんがM君に興味を持って、近寄ってこようとしています。
M君もおっかなびっくりでしたが、お母さんが上手にお子さんをサポートしていることもあり、自分から傍に寄っていくことが出来ました。
※最初はちょっとおよび腰なMくん
※大丈夫とわかると、自分から一歩近づきました。
お子さんもお母さんも上手に接してくれるので、M君も落ち着いてご挨拶ができましたが、ずっとその状態を続けることは、M君にとってストレスにならないとも限らないので、途中で呼び戻して解放してあげます。
M君が自分から行きたいという行動に出たら、お母さんの了解を得て近くに行きます。
お子さんが動くと、M君ちょっと吠えてしまったので、そんなときはM君には一度お子さんとの距離をとってもらいます。
吠えたことに対して「ダメ」というより、「吠えちゃうとご挨拶できないねぇ。」と言いながら距離を取って、吠えなければ挨拶ができると繰り返しました。
一度のことで学習できるわけではありませんが、少しずつ伝えていきます。
小さいお子さんは吠える犬に対して恐怖心を持ちます。
「犬は喜んでいるんだから。」なんて言っても、怖いと思って泣き出してしまえば、犬に対する恐怖心を払拭する時間をとってくださる親御さんはそうそういません。
お互いが嫌な気持ちにならずに済むようにサポート出来るといいですね。
我が家の見習い、声が野太いので、「おはよう!」と吠えてもご近所のお子さんの中にはびっくりする子もいます。
慣れてくださったお子さんもいらっしゃいますが、出来れば吠えないで挨拶できた方がいいに決まっています。
見習いもまだまだ修行中です。
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