ドッグトレーニング:メンタルのサポートは難しい
FCIオビディエンス競技には「臭気選別」という課目があります。
いくつかの木片のひとつにハンドラーの匂い(手で持つことが許されています)を付けて、離れて場所に置かれた木片の中からハンドラーの匂いのついた木片だけを嗅ぎ分けて持来するという競技です。
この課題を教えることは、他の行動を教えるよりも難しいことは確かです。
何が正解なのかの概念を教えることから始めなければいけないからです。
ダンベルの持来のように、決められたものを持ってくる行動を教えることも簡単ではありませんが、目視できるので、冷静に行動できればミスは少なくなります。
しかし、「臭気選別」は嗅覚を使って作業をすること自体を教えなければ次には進めないため、時間がかかる作業と言えるでしょう。
幸い、故アシスタントも現アシスタントも概念はかなり早くから理解出来、日常的な遊びの中にも取り入れたことで、競技中も探しに行く場所を間違えなければ、ほぼ正解を持ってくることが出来ていました。
ところが、ある時期から、初めに正解を選んでいるのに、持ってくる途中で正解の木片を口から落として、また木片群のところに戻って再確認するようになってしまいました。
つまり自信がないということです。
犬に自信をつけさせるには、正解が出たときにすぐマークするという方法があります。
エラーを出す前に「あっている」と伝えるわけですが、元々作業そのものは遠隔で行われるものなので、咥えた瞬間に正解かどうかを伝えるのはなかなか難しいものです。
そこで、遠隔ではなく、近くでこの作業を行う、レベルを落とした練習からやり直すことが必要になります。
「自信をもって!」と言うのは簡単ですが、なかなか本犬には伝わりません。
「これであってるんだ!」と本犬が自覚できるようにサポートしていくしかありませんね。
一方、夏前から「臭気選別」の下準備を始めた見習いですが、まだまだ概念がわかっていないだけでなく、ダンベルではやらない噛み返しを木片に限ってやるようになりました。
まだまだ先は長そうです。
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