« 犬の行動は環境で変わる | トップページ | 子犬の生活リズムは大事 »

2023年6月12日 (月)

トレーニングは犬のストレスを軽減する

犬にも人間と同じように様々な要求があります。
それは、眠ることや食べることのような生理的な要求もありますが、「守りたい」「死守したい」という要求もあります。
「リソースガーディング(Resource Guarding)」や「所有欲」などと言われています。

何を守ろうとしているのかと言えば、食べ物やおもちゃ、飼い主などの特定の人間や場所だったりします。

では、なぜそのような行動を取るのでしょうか。
理由は遺伝的に受け継がれた気質である場合や、過去の経験だったりしますが、ある程度は犬が元々持っている自然な行動とも言えます。
しかし、それが過激になってくると、相手を傷つける行動にまで発展することがあるので注意が必要です。

犬が自分にとって大切なものを守ろうとするときとる行動の第一は「唸る」あるいは「吠える」です。
細かく観察していると、体が硬直していたり、歯を見せていたりという行動が出ているはずですが、見落とされることが多いものです。
そうやって相手に警告を発し、それでもやめてくれない場合は「噛む」とい最終手段に訴えることとなります。

人間で言えば、口で言ってわからなければ、殴ってしまえ。というような感じでしょうか。

そうならないために、うまく折り合いを使えていかなければいけないのですが、先ほど書いたように、どんな犬もある程度の所有欲は持っています。
だからと言って、すぐに死守しようとするわけではないので、小さいうちから、あまりひとつの物やことにこだわらないようなトレーニングをしていくことで、死守しようという気持ちを軽減することが出来るようになります。

例えば、食べ物の場合は、取り上げるのではなく、食べている傍から人間の手で食べ物を追加したりしながら、人間の手が大事なものを取り去る手ではないと学習してもらいます。
同様に、おもちゃであれば、犬が持っているのと同じくらいのレベル(あるいはまったく同じもの)を見せて、「交換」を教えることで、犬は取られてもまた別の物で遊ぶことが出来ると学習することが出来ます。

場所の場合、犬が安心できる場所を侵害するのはよくありませんが、家族共有のエリアに関しては、キューでいつでもその場から移動できるように教えておくと、犬は快く明け渡してくれるようになります。

例えば、ソファであれば、「下りて」というキューを教えることで、お客さんが来たり、家族がみんなでソファに座ろうとしたとき、ソファの上で歯を向いて唸られることもなくなりますし、夜寝ようと思ってベッドに行ったら、愛犬に吠えられたり、噛まれたりということもなくなります。

要は、「それはダメ!」と言うより、代替品を提供したり、やって欲しいことをお願いして、出来たことを褒めてご褒美を出すトレーニングを重ねることで、目の前にご褒美が無くても、快く応じてくれるようにコミュニケーションが取れるようになることが大事です。

問題行動一つ一つに対して対処するというより、生活全体を見直してみると、解決策が簡単にみつかるかもしれませんよ。

ちなみに、我が家のアシスタントは私と一緒にベッドで寝ていますが、ベッドが狭いこともあり、見習いに乗ってもいいと伝えると新たな問題が起こりそうなので、最初から見習いには許可を出していません。
その代わり、ドッグベッドやハウスを提供し、どちらかを使っている時に褒めていたら、ベッドに乗せろとは言ってきません。

出来ればこのままずっと平和に眠れるといいですね。

202306121

ちなみに、ソファはOK。
もちろん私が座るときはズレてもらったり、横になるときは下りてもらってます。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

|

« 犬の行動は環境で変わる | トップページ | 子犬の生活リズムは大事 »

ドッグトレーニング」カテゴリの記事

犬との生活」カテゴリの記事

ドッグライフアドバイス」カテゴリの記事

犬のデイリートレーニング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 犬の行動は環境で変わる | トップページ | 子犬の生活リズムは大事 »