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2023年4月

2023年4月30日 (日)

あなたの声は愛犬に届いていますか?

愛犬とのコミュニケーションにおいては、ある意味阿吽の呼吸で成り立っている部分があるでしょうが、言葉にしないと伝わらない時もあります。
例えば、「マテ」や「オイデ」などは、言葉にしないと伝わりません。
しかし、伝えたはずなのに、なぜかやってくれないということはありませんか?

理由として考えられるのは、
①犬がそのキューの意味をまだ理解していない。
②犬が集中していなくて、飼い主のキューを聞き漏らした。

①の場合は、何度同じキューを出しても犬は出来ないので、言うだけ無駄ですね。
②の場合は、一度犬の集中が戻って来てから再度伝えることで、犬はきちんと行動に移すことが出来るでしょう。

どちらの場合も、キューを連呼しないのが鉄則。

①の場合は、当然何度言っても出来ないですし、②の場合は、一度聞いてやらなくても、何度か言われたらやればいいと学習していきます。

理解できている犬の場合は、犬が飼い主(ハンドラー)に集中出来ているときにキューを出すことで解決できます。

犬がもしわざと無視しているのではないかと思われるときは、再度一から教えなおして、確実に行動を起こせるようにサポートして行きましょう。
もし、聞いていてもやらないというときは、犬にとって、やることにメリットを感じていない場合があります。

例えば、仲のいい友達がいるときに、「オイデ」と声をかけられた犬は、飼主の元にもどるべきかどうしようか考えることができます。
いわば選択肢が与えられているわけです。

選択肢があったとしても、呼んだ以上は戻ってきて欲しいものですね。
そのためには、「オイデ」の価値を高めることが重要です。

言葉を教えるには時間がかかりますが、言葉(キュー)が理解できても、それを行動に移すかどうかは犬の気持ち次第。
犬の気持ちづくりも考えながら、楽しくトレーニングしていきましょう。

さて、ひたすら脚側を教えている見習い。
正しい場所は理解出来ていても、集中力も含め、精度を上げていくには日々の繰り返しは欠かせません。

ゲームを混ぜながら、楽しい脚側を目指して頑張るのみですね。

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2023年4月29日 (土)

愛犬のマナー教室開催@有栖川公園

今日は有栖川公園にて、愛犬とのコミュニケーションを上手に取るためのヒントをお伝えする場をいただきました。

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参加犬は事前にお申込みを頂いた5頭の若犬たち。

前半は、犬に何かを教えるときに、わかりやすく伝えるヒントをお話ししました。

そもそも異種の人と犬。
同じ言語で話せるようになるためには、言葉を伝えることが不可欠です。

後半は、各参加犬の今のお困りごと。
犬たちが悪いわけではなく、誤解が生じて、人間が意図してないことを学習していることが往々にしてあるので、その辺りのお話をしながら、解決策を模索していきました。

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なお、今回は見習いが初単独デモに挑戦。
と言っても、出来ない犬の見本として連れて行ったのですが、何やら急にお利口さんになったのか、お教室中もクレートの中で静かに待っていて、時折通りがかった散歩犬に多少声をかけてはいたものの、ほとんど静かにしていることができました。
さらに、デモをお願いしようとしたら、家以外では、クレートの中でほとんど寝たことが無いのに、なんと寝ているという驚きの行動に。
多少大人になったのでしょうかねぇ。

デモもちゃんとやってくれました。

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いろいろあった1年半、少し成長が見えてきたような気がするのは、気のせいでしょうか。

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2023年4月28日 (金)

犬と子ども

お子さんの情操教育のためにと犬との暮らしを始める人は少なくありません。
お子さんの年齢によっては、お子さんが飼いたいと言って、子犬を迎えるというパターンもあります。

子犬にとってお子さんはいい遊び相手になる場合もありますし、子犬があまりにやんちゃだと、お子さんが犬を怖がってしまうという弊害が出ることもあります。
特に、動くものに反応する犬たちにとって、お子さんの動きは格好の狩の対象になってしまうからです。

逆に、犬がある程度年齢が高い犬の場合、赤ちゃんが家族に加わることで、犬の生活ペースが崩されてしまうこともあります。
ファミリーメンバーが変わったり、引っ越しなどで環境が変わることは、犬にとってはある意味ストレスになります。

お子さんや先住犬にとって、お互いがストレスの対象となってしまうようなときは、それぞれがリラックスできる空間を用意することが重要なポイントになります。

例えば、リビングでくつろいでいる時、子犬が興奮しすぎてお子さんを攻撃してしまうようなときは、子犬をハウスに入れてクールダウンさせることが必要です。

反対に、小さいお子さんが年齢を重ねた先住犬を相手にちょっかいを出すようであれば、先住犬のためにハウスを用意して、安心してくつろげる場所を提供してあげることも大事です。

特に犬のサイズが大きい場合、そもそも犬に攻撃性はなかったとしても、窮鼠猫を噛むの例えで、「やめて!」という気持ちが行動にでてしまうこともあります。

ある程度物心がつくまでは、常に大人が監督していることが重要ですね。

さて、故アシスタントは、小さいお子さんのいる過程で育ちました。
子犬の頃からいい経験をさせてもらったことで、彼女は子供に対しても寛容だったために、公園に行けば、自分から小さいお子さんの傍に寄って行って撫でさせてあげるほど信頼できるパートナーでした。
セラピードッグとして参加できたのも、彼女のそんな性格が役に立ったと言えます。

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犬も子供も、お互い嫌な経験をすることなく、いい関係が築けるといいですね。

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2023年4月27日 (木)

犬の観察眼を侮らない

犬たちはとても遊び好きです。
生まれて一ヵ月くらい経った子犬たちを見て下さい。
兄弟たちが、お互いを噛んだり、押したり、乗ったり、引っ張ったりと、コロコロよく遊びます。
中におもちゃを入れれば、かじったり、取り合ったりして勝手に遊びます。
言い換えると、退屈が苦手な犬たち。
一人でいても、必ずなにかしらやらかしているのが子犬です。
人間はそれを悪戯と言いますが、犬たちにとっては楽しいゲームそのもの。

人間にとってはおもちゃでもなんでもないものが、犬たちにとってはとても楽しいおもちゃになります。
ドッグベッドを破壊したり、トイレシーツをビリビリにしたり。
まさに犬たちにとっては楽しい遊び以外のなにものでもありません。

そして、それを見た人間が慌てた声を出したり、取り上げようとしたり、様々な反応を示すのを見て、犬たちはさらなる遊びを作り出すわけです。

つまり、「何かを噛んだり、咥えたりすると、人間が追いかけてかまってくれる。」ということです。

間もなく10か月になろうという大型犬のB君は、常にパワーがみなぎっている状態なので、一度ケージから出すと、なかなか捕まりません。
今日も飛び出したら、プラスチック製の小物を咥えて走り出しました。
ここで無理矢理取り上げようとしたり、捕まえようとすると、B君はますますパワーアップして、家の中を爆走するので、飼い主さんと一緒に知らん顔してダイニングテーブルでお話ししていると、B君は反応しない私たちをチラチラ横目でみながら小物をかじっていましたが、そのうち飽きてきて、自分からこちらに戻ってきました。
そこで、すかさず座ってもらって、沢山褒めてご褒美。
まだまだ一緒に遊べるレベルではありませんが、少しずつ人間との関わり方を学んでいってもらいます。

犬たちはとても賢いので、気が付くと術中にはまってしまうことにもなりかねません。

犬たちに振り回されるのではなく、一緒に遊べるようにうまくやりとりしていかれるといいですね。

午後はOさんのプライベートレッスン。
こちらもまだ若いのでパワー全開ですが、さすがに小型犬なので、何とでもなってしまう部分もあります。
でも、ちゃんと話が通じるようになるためには、日々の繰り返し練習は欠かせません。
今日はお家のなかで、リードが着いているときの歩き方をリマインド。

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外でも出来るようになるためには、習慣にしていくことも大事ですね。

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2023年4月26日 (水)

ドッグトレーニング:トリーツはいつはずす?

犬に様々な行動を教えるときに使うトリーツ(オヤツなど、犬にとってのご褒美)ですが、ドッグスポーツの競技においてはほとんど使用できません。
そのために、トリーツが無くても、ハンドラーのキューにきちんと応答できるように練習していくわけですが、このトリーツを、いつ、どうやってはずせばいいのかわからない方が少なくありません。
いわゆる、「この子はオヤツが無いと、なんにもやってくれない。」というケースです。

オヤツは犬の行動を誘発しやすくするために使いますが、上手に誘導出来たらすぐにご褒美として出してあげないと、いわゆる、馬の鼻先にニンジンを吊るして走り続けさせるのと同じで、手に入らない物になってしまいます。

犬は賢いので、手に入らないとわかれば興味がなくなったり、あるいは「早くよこせ」とストレス吠えが出たりします。

オヤツをルアーとして上手に犬の動きを引き出したら、すぐに褒めてご褒美として渡すことで、犬はストレスを感じません。

行動に犬が馴れてくれば、犬は手の中にオヤツが握られていなくても、手の動きに反応して動くようになるので、上手に動けたら後からオヤツをあげるというステップに移行していくことが重要なポイントになります。

ハンドシグナルで上手に動けるようになったら、ハンドシグナルを出す前に言葉のキューを載せていきます。

ハンドシグナルは少しずつ小さくしていき、最終的には言葉のキューにのみ反応出来るようにサポートしていくことで、犬はキューと行動を関連付けることが出来るようになるわけです。

犬がトレーニングに付き合ってくれるのは、楽しいから。
やらないとママに叱られるからではありません。

楽しく行動を覚えてもらうためには、トリーツをフェアに使って、犬の期待を裏切らないことが大事ですね。

さて、「おじぎ」を教えて5セッション目となった見習い。
今日は言葉のキューを聴いただけで、「おじぎ」のポーズを取りました。

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もう少し格好よくやってくれると嬉しいのですが、今はこれで十分です。

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2023年4月25日 (火)

専門学校のオンライン授業

今日は午前中、専門学校の生徒さんを対象にしたオンライン授業を行いました。
前半はドッグトレーナーの仕事について、後半は応用トレーニングについてです。
特に今回は「ドッグダンス」に特化した内容になりました。
JKCもドッグダンスを正式競技として採用したこともあり、今後ドッグダンスファンシャーが増えてくることを期待しています。

応用トレーニングでは、犬に行動を教えるメソッドのいくつかを例をまじえながらお話しさせていただきました。
その中で、犬がきちんと理解できるように、ステップを踏みながら伝えていくことの大切さも合わせてお伝えさせていただきました。

みなさんのこれからの成長が楽しみです。


さて、午後に行われたドッグダンスのグループレッスンでは、参加者それぞれの課題にあわせて、犬にわかりやすく伝えていくための工夫についてお伝えしましたが、そこで初めて見習いがバックアラウンドのデモをしました。
当然、「出来る犬」のデモではなく、「出来ない犬」にどうやって教えるかというもの。

今日初めてバックアラウンドの誘導をされた見習いは、最初何が何だかわからず、トリーツを頼りに動いていましたが、後半は左脚側のキューを言っただけで、自分から半周戻ってくることが出来ました。

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ポジションの認識は大事ですね。

まだまだ体がスムースに動けないのでキューは付けていませんが、トリーツが無くてもスムースに動けるようになってきたら、キューを載せていきます。

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2023年4月24日 (月)

ドッグトレーニング:行動が身につくまではステップは細かく

見習いに「おじぎ」のトリックを教えていることは先日書きました。
毎日やり続けているわけではないので、まだ完成していませんが、細かいステップで、毎回リマインドも兼ねて練習をしていますので、少しずつ進化していると言ってもいいでしょう。

急ぎ過ぎは禁物です。

さて、今日はK君のプライベートレッスンがありました。

K君はディストラクションの無い家の中で新しい行動の練習をしてから、少しずつディストラクションを足した練習をしていますが、今日は前回やった「停座の持続」に、少しずつハンドラーの姿勢を変えていくディストラクションを足していきました。

最初は、床に座った状態から、椅子に座った状態へ。

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そのあと立った状態というように、少しずつK君から見える飼い主さんの景色を変えていきました。

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セッションの回数が増えるたびに、じっとしていられる時間が伸びていきました。
解除されるまで「停座でじっとしていること」に馴れてきたのでしょう。

後半お散歩に出た時、遊びの途中で呼び戻して、お家で練習したことをやってみたら、ちゃんと同じことが出来ました。

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細かいステップで、繰り返し伝えてあげることが大事ですね。
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2023年4月23日 (日)

JKCの競技会に参加してきました。

昨日はJKC春季訓練競技会があり、FCIオビディエンス競技に参加してきました。

今回、アシスタントはいつも通りクラス3に出陳しましたが、見習いが初めてクラス1にチャレンジしました。
1歳半になったばかりの見習いに、競技課目は全て教えてありますが、本番の競技で果たしてどんなことをするかは未知数です。

ハンドラー(訓練士)の中には、完璧に出来るようになってから競技会に出陳しなければいけないと考えていらっしゃる方も多いようですが、なにぶん、関東エリアでの競技回数はここ数年激減し、今回もこの競技を逃すと、半年先まではありません。

グループ練習などで、実際の競技を想定した練習はしていても、本番と練習ではやはり異なります。
競技馴れをしていない犬にとっては、競技会自体も経験値をあげるためには不可欠と個人的には思っていますので、今回見習いと初参加となったわけです。

幸い、オビディエンス競技は初参加でも、昨年からラリーオビディエンス競技に出始め、少しずつ競技にも馴れてきて、今年2月には屋外での競技も経験しました。
しかし、オビディエンス競技はさらに広いリンクを使って、スチュワードやジャッジが近距離で見習いを凝視するような状態です。

いつも知っている練習仲間と違い、知らない人がじっと見るという状況で、見習いはかなり怪しんだようで、ずっと怪訝そうに見ていました。
同時に、広いリンクで緊張したのか、脚側行進中や課目間の移動中何度もフラッと離脱。
呼べば戻ってきますが、それなりにストレスを感じていたのでしょう。

脚側以外の課目はとりあえずやるべきことはわかっていたようでお願いした作業は全部やってくれました。
ギリギリまで課題だった、遠隔作業中の立止も、フラフラ動いていたのが止まれるようになり、まずは成功です。

今回出陳して、修正・補強すべきところがわかったので、半年先の競技会に向けての課題が明確になりました。

結果はクラス1は合格しましたが、クラス2への昇格には6ポイント足りなかったため、再チャレンジとなりました。

ストレスは感じていたものの、作業は楽しそうにしていたので、当初の目的は達成です。

今後も楽しいトレーニングを続けていきましょう。

クラス3に出たアシスタントの方も、ゼロポイントの課目がなかったため、目標達成。
2頭仲良く8席でした。

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2023年4月21日 (金)

パーソナルスペースのはなし

自分一人で乗っているエレベーターに他人が乗ってきたとします。
当然お互いが壁際にいるように離れて立つと思いますが、相手の息がかかるほど近くに立たれたらどんな気がしますか?
ちょっと怖いですし、不快ですよね。

つまり、人にはそれぞれパーソナルスペースがあるわけで、知人であっても、あまり近いと、もう少し離れて欲しいかもと思うことでしょう。

犬にも同様にパーソナルスペースがあります。

飼い主はかわいくて仕方がないので、ついつい引き寄せてくっついてしまいがちですが、そのとき犬はリラックスしていますか?

我が家の犬の場合、現アシスタントはどちらかというとベッドの足元か、お腹の辺りで寝るタイプで、顔を近寄せるのはちょっと苦手のようです。
リクエストされると来てはくれますが、適当なところで足元の方に移動していきます。

一方見習いは呼んでもいないのに、グイグイ来るタイプです。
そのグイグイ加減は他の犬にも同じように行くので、ドッグランなどに入ると、一頭ずつ挨拶に行きます。

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グイグイと言っても、見習いは他の犬より必ず下に入って、「自分には敵意がありません」とアピールします。
誰が教えたわけでもなく、自分で身につけた処世術でしょう。


一方アシスタントは他犬とはあまり関わりたくないので、道で他犬と遭遇しても避けようとします。
つまり、アシスタントのパーソナルスペースはかなり広いと言えるでしょう。

個々の犬のパーソナルスペースを無視してしまうと、ストレスをかけてしまうことになり、犬はリラックスできません。

対犬、対人にも通じるパーソナルスペース。
愛犬のパーソナルスペースを理解しておくことが大事ですね。

蛇足ですが、「社会化」は犬同士仲良くなることではないので、愛犬のパーソナルスペースを尊重してあげることが重要ですね。

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2023年4月20日 (木)

ドッグトレーニング:家で出来たら外でもやってみる

昨日はディストラクションについて書きました。
犬にとって気が散るものが多ければ、当然ハンドラーへの集中は薄くなり、声も届かなくなってしまいます。
そうならないためにも、少しずつディストラクションのある環境でも出来るようにしていくことが、その犬にとって本当に「出来る」と言えるようになります。

さて、先週から見習いに教えているドッグダンスのトリック「おじぎ」。
最初は家の中で、さらにプラットフォームを使うことで、立ち位置をわかりやすくして教え、ハンドシグナルだけでも出来るようになってきたので、今日は家の玄関の前で、散歩から帰って少し気持ちも落ち着いているところでお願いしてみました。

プラットフォームが無いこともあり、位置はフラフラと適当ですが、とりあえずハンドシグナルを出したところ、少し悩んだあとで「おじぎ」のポーズを取りました。
すかさずクリック&トリーツです。

何度か繰り返した後であれば、ハンドシグナルが無くても「おじぎ」という言葉のキューだけでも出来るようになってきました。

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家の外という環境での初チャレンジですが、当然ここで誰か人が通ったらできなくなります。

今はそばを人が通ってもじっとしていられるのは「停座」ぐらいでしょうか。

まだまだ学ぶことが沢山ある1歳6か月です。

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2023年4月19日 (水)

ディストラクション練習は必須

今日はオビディエンス競技を楽しむ人たちの練習会がありました。

参加者はFCIオビディエンスやJKCのCD、オプデスのTTなどに参加していますが、基本となることは共通しているので、各課題以外は基礎オビの練習です。

基礎オビには、休止や脚側行進などが含まれますが、普段ハンドラーさんと練習しているときは出来ても、いざ本番となって出来るかどうかはバクチです。

バクチと言えば口が悪いですが、なぜなら本番の環境では、隣のリンクで作業する犬、リンクの外で走り回る犬、ジャッジやスチュワードなど、普段の練習には無いものが存在するからです。
これらはみんなディストラクションになってしまい、犬が集中力を欠く大きな要因となります。

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では、その要因をなるべく少なくするためにはどうすればいいのか。

ハンドラーにきちんとコントロールされている犬たちと一緒に練習することです。
※ハンドラーにコントロールされていない犬たちをディストラクションにすると、犬たちの安全の確保が難しくなります。

さて、今日のグループ練習では、様々なディストラクションを加えながら行いましたが、そのディストラクションの影響を大きく受けたのが我が家の見習いでした。

もともと、他犬に興味深々の見習い。
視界に動く犬が入れば、冷静ではいられません。

今日の練習会でも案の定頭の中がいっぱいになって、作業の身が入りませんでした。

果たして週末の競技会、どうなることやら。

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2023年4月18日 (火)

ドッグトレーニング:待つことも大事

犬に新しい行動を教えようとするとき、ついつい、早く結果が出やすいようにとハンドラーが手を貸してしまうことがあります。

もちろん、トリーツを使ったルアーリングやハンドシグナルは大きな手助けとなりますが、ある程度回を重ねて来たら、それらを外していくことが次のステップへの重要なポイントとなります。

見習に「おじぎ」を教え始めて3セッション目。
トリーツを使ったルアーリングからリマインドし、次にトリーツを持たず、ハンドシグナルと言葉のキューで動きを促し、少しずつルアーのトリーツを外していきました。

トリーツが無いと最初はなかなか動きませんでしたが、黙って様子を見ていたら自分で考えたようで、トリーツを持っていなくてもハンドシグナルだけで「おじぎ」の姿勢を取るようになってきました。

流れの中での発現なので完全に理解しているわけではありませんが、何度か繰り返しているうちに体の動きもスムースになって、最後はハンドシグナルを出す前に、言葉のキューだけで「おじぎ」をしてくれました。

動かないとついついトリーツを出してしまいがちですが、それでは犬はなかなか自分で考えません。
ちょっと考える間待ってあげることも大事ですね。

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まだまだ未完成ですので、言葉のキューへの反応性を高めていきながら、プラットフォームをはずし、ハンドラーとの位置関係を変えながら練習を続けていきます。

焦らず、少しずつ、ですね。

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2023年4月17日 (月)

愛犬のトレーニング時間は?

愛犬に新しい行動を教えようと思ったら、まず初めに、ディストラクション(気が散るもの)が無い場所を選ぶことが重要なポイントになります。
気が散って集中できなくなれば、当然学習の速度や質が落ちるからです。
人間の子供でも、テレビを観ながら勉強ってNGですよね。

次に重要なのが、どれくらいやるか。
私もよく聞かれます。
一日どれくらいトレーニングはやるのですか?と。

新しいことを教えるのであれば、一度の練習で目標達成は到底望めないので、少しずつステップアップしながら教えていくことになります。
馴れないことにチャレンジするわけですから、練習時間は短めにします。
犬の集中が切れてしまうと学習が進まないからです。

では、短めとはどれくらいでしょう。

最近見習いに「おじぎ」を教えていますが、1回のセッションは5分以内です。
トリーツ(オヤツ)で言ったら、20粒ぐらいでしょうか。

トリーツは上手に出来たときのご褒美ですから、うまくいかなければ当然トリーツを与えられません。
20粒あげようと思ったら、30分くらいかかってしまうかもしれません。
それでは、犬は報酬をなかなか得られず、ストレスばかりがたまってしまいます。

ということで、3分~5分、あるいはトリーツ20粒ぐらいというのを目安にします。

1回のセッションが終わったら、少し休憩を取って、水を飲ませたり、トイレをさせたりしながらリラックスさせ、その後続きのセッションをやったり、違うことの練習をしたりします。

幸い我が家は二頭なので、交替制にすることで、やりすぎを防ぐことが出来ます。

上手に出来たからと、次々にステージをあげてしまうと、土台がきちんと出来ていないまま先に進むことになり、途中で犬が変なことを始めたり、飽きてしまい、その場からいなくなったりしてしまいます。
確実に各ステージをクリアしていくことが重要ですね。

※出来ていることのリマインドや強化練習は褒められることも多いので多少時間が長引いても大丈夫ですが、集中が切れないうちにやめることが大事です。

さて、今日は7か月のK君のプライベートレッスンがありました。
飼い主さんと一緒に歩くこと、呼ばれたら来ることなど、基礎となる部分を強化しつつ、今日はオスワリの持続練習をやってもらいました。

ハンドシグナルやボディシグナルが無くても座れるようになったK君ですが、じっとしていられるかと言ったら、まだまだです。

そこで、座った状態でじっとし続ける練習をしたところ、2セッション目から、自発的な姿勢維持時間が増えてきました。
最初は、早くオヤツをよこせと手を鼻でツンツンしたり吠えたりして要求していましたが、ちょっとゲームのルールがわかってきたようで、じっと座っていられるようになってきました。

3セッション目は飼主さんと一緒にやっていただきました。

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目の前で愛犬の進歩が見られるのは嬉しいものですね。

少しずつ行動と言葉を教えていきます。

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2023年4月16日 (日)

ドッグトレーニング:一貫性は犬のため

パピーレッスンに限らず、さまざまなドッグスポーツでスキルアップするために犬に多くの行動を教えていきますが、その際「これぐらいでいいか。」という適当さは、ある意味犬の混乱を招いていしまい、犬にとってはわかりづらく、優しくないという状況になります。

一番わかりやすいのは、家で食事をしているとき、愛犬が欲しがるからかわいそうと、何か食べ物を与えてしまったとします。
犬は飼主がダイニングテーブルに座ると、美味しいものをくれると学習します。
こういう楽しいことはたった一回でも学習してしまうのが犬です。

翌日ダイニングテーブルに座った時も、くれるに違いないと欲しそうにしていたら、食材が犬の健康い悪いものだからともらえなかったとします。
犬は、昨日もらえたのだからと、前足を飼い主の膝にかけてみたり、二足で立ち上がって直接食べようとしたり、果ては吠えて要求したりと、どんどんエスカレートしていくでしょう。
それを叱ると言うのはフェアではありませんね。
最初の一口が命取りということです。

同様に、脚側(ヒールポジション)を教えている時、ちょっとぐらい前に出ても気にせず褒めてしまえば、犬はズレていてもかまわないと学習していきます。
それから脚側行進に移行する際、犬はちょっと前に出ても大丈夫と思って、ハンドラーにかぶり気味に歩いていたら、「違う」と言われてしまった。
最初は「このあたり」程度でいいと言われたのに、なぜ?

いずれにしても、犬は飼主の意図と関係なく日々学習しているので、思わぬ行動が強化されていることもあります。

「こんなはずじゃなかった」とならないように、細かいかも知れませんが、許容範囲をあまり広げ過ぎないことが肝心。

きちんと、時間をかけて、丁寧に教えていきましょう。

さて、見習いに「おじぎ」を教え始めて二日目(2セッション目)、相変らず言葉のキューは理解していませんが、トリーツ誘導後の姿勢の維持が少しできるようになってきました。

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次はハンドシグナルと言葉のキューで、「おじぎ」の姿勢が取れるように頑張っていきましょう。

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2023年4月15日 (土)

ドッグトレーニング:体が動きに馴れるには時間がかかる

昨日は「身につくまでには時間がかかる」というお話しをしましたが、今日は体の動きの話しです。

例えば二足歩行が簡単に出来る犬がいます。
教えていなくても勝手に立ち上がって飼い主の後を付いてくる子。
飼い主さんが美味しいものを持っていたり、テーブルの上に美味しいものがあったりすると出やすい動きです。
小型犬によく見られる行動で、トイプードルやマルチーズ、ヨークシャー・テリアなど、とても上手に立ち上がります。

しかし、ボーダー・コリー(我が家の場合)は、例え美味しいものを持っていたとしても、跳びつくことはあっても、2足で歩き続けるのを観たことはありません。

ドッグダンスのトリックなどで、2足で歩けている犬がいるとすれば、素質があって、それを強化した犬の場合でしょう。

例えば、前アシスタントのスィットアップ(ベッグ)は、マスターできるようになるまでに数年かかりました。
もちろん、毎日練習していればもっと早かったのかもしれませんが、バランスを上手に取れるようになるまでは、時間はどうしてもかかってしまいます。
一瞬芸ではなく、数秒間じっとしていることをお願いする場合は、上手にバランスが取れていなければできないからです。

さて、今日はドッグダンスのグループレッスンがありましたが、おじぎ(バウ)の持続がなかなかうまくできないというお話がありました。

持続を教えることだけでなく、体がその動きに馴れる必要があるので、時間がかかる犬もいるでしょう。
前アシスタントはキャプチャリングで教えて、綺麗にこなしてくれていましたが、現アシスタントはどうもへっぴり腰で、ビシッと決まりません。

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一方見習いにもキャプチャリングをしていますが、まったく理解していないようなので、ルアーリングで教えることにしました。
しかし、足が長すぎるのかなかなかおじぎのポーズに入れず、しばらく放置してからまた練習してみたところ、少し形がわかってきたようです。

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これを完成させるためには、さらなる練習が必要です。
ハンドラーのキューだけで動き、ハンドラーとの位置関係が変わっても、遠隔作業になっても、きちんと出来るようになるのは、まだまだ先の話しですね。

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2023年4月14日 (金)

身につくまでには時間がかかる

犬に新しい行動を教えることはさほど難しいことではありません。
繰り返し行動を強化していくことで、その行動は頻発するようになり、言葉のキューとのリンク付けがされれば、話は通じやすくなります。

しかし、一度教えたからもう大丈夫と安心していると、とんでもないことをやったりするのが犬です。
別に犬が悪いわけでも、犬の頭が悪いわけでもありません。
行動がある程度身につくまでには、時間がかかるということです。

人間も、車を買い替えた時に操作ボタンの位置が変わっていたりすると、なかなか覚えられなかったりしませんか?
私だけかしら・・。

いずれにしても、行動が習慣になるくらい身につくことを専門用語で「定着」と言いますが、行動が定着するまでには時間がかかるので、日々の繰り返し練習は欠かせませんね。

さて、見習いに「常歩行進中の立止」を最近教えたのですが、そればかりを教えていたためか、「常歩行進中の停座」が出来なくなりました。
「伏臥」と「停座」は完璧だったはずなのですが、新しい行動をプラスしてしまったら、まだうまく弁別出来ないようです。
「お手」と「お代わり」でも悩んでいた子なので、しばらくは混乱が続きそうです。

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2023年4月13日 (木)

ラリオビ定期レッスン

4月期のラリーオビディエンスグループレッスンが始まりました。
今期は5ペアの参加です。

ずっと続けていらっしゃる方や、前期からの方、今期初参加の方などでの賑やかなレッスンとなりました。

何度も書いていますが、ラリーオビディエンスは競技中に犬を褒めたり、課題によってはトリーツをあげられるので、普通のオビディエンスと比べれば簡単だと思われがちですが、やるべきことは普通のオビディエンスと大差はありません。

停座は停座ですし、歩度変換もあります。
レベルがあがれば、遠隔作業もあるので、「オヤツがあれば出来るから大丈夫」というものではありません。

現に、見習いが初参加した時は、リード付きでの脚側すらまともに出来なくてペナルティだらけ。
停座や伏臥といったパーツはちゃんと出来ていても、その間の移動の集中力が欠けていて冷や汗ものでした。

トリーツはご褒美であって誘導のモチベーターではありません。
やるべきことを犬がきちんと理解し、ハンドラーがきちんとキューを出してあげなければ、トリーツがあろうとなかろうと成立しない競技です。

ご褒美のトリーツは、犬のメンタルをサポートしたり、自信をつけさせるためのもの。
使い方を間違ってしまうと、犬はなかなか成長できません。

今日は、コース練習の前に、犬の集中力アップを兼ねたウォーミングアップ法と、常歩および速歩行進中の作業を練習しました。

後半はコース練習です。

202304131
※コース見分中

ハンドラーも大分コースに馴れて、上手に犬をリードできるようになってきました。

次回のWanByWan主催のWCRL規定ラリーオビディエンストライアルは6月24日@ドッグリゾートワフです。
前日の23日は、午前中にセミナー、午後はコース体験会を予定しています。

イベント詳細及びお申込みは以下👇でご確認ください。
http://chn.air-nifty.com/dance_with_dogs/2023/03/post-4a8156.html

イベントのお申し込みは、4/15(土)20:00開始です。
皆様のご参加お待ちしています。

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2023年4月12日 (水)

ルーティン(ドッグダンス)の構成を考える

ドッグスポーツとしてのドッグダンスがFCI(国際畜犬連盟)の正式競技として認められたことで、競技規定が明確になりました。

どちらかというと、芸術点が加味されるドッグスポーツですので、規定が明確になることは競技者としても、ルーティンを作る際にわかりやすくなったとも言えます。
さらに、日本においては、今年JKCの正式競技と認められたことで、何が良くて、何がダメなのか、どういう動きが評価されるのか、何を入れなければいけないのかといったことも明文化されたので、ある意味ルーティンが作りやすくなったとも言えます。

競技である以上規定は重要です。
規定が無ければ評価しようがないからです。

規定書には、ドッグダンスのカテゴリーであるFS(フリースタイル)とHTM(ヒールワークトゥミュージック)についても、きちんと明記されているので、規定に沿って構成を考えればいいわけです。

レベルもそれぞれ決まっていて、使用しなければいけないポジションの数や歩度変換についても細かく記載があります。

ダンスというくらいですから、当然そこには音楽が関わってきますが、音楽のイメージを可視化したルーティンであるかどうかも重要な評価ポイントになっています。
イメージの可視化においては、ハンドラーの衣装も重要です。
※犬は衣装は着けられません

曲がただのBGMになっていてはいけないということですね。

しかし、ここで一番重要なのが、主役は犬(パートナー)であること。

ジャッジに向かって、パートナーの良いところが最大限見せられるように構成を考えることも重要です。
ハンドラーが目立ちすぎるのはNGということですね。

「愛犬とのトレーニングを楽しく」というところから始まったドッグダンス。
極めれば極めるほど、奥が深いドッグスポーツです。
犬の経験値も大事ですね。

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4年前、前アシスタントと一緒に踊ったルーティンのエンディングポーズ


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2023年4月11日 (火)

ディストラクションレベルに合わせたトレーニング

ドッグトレーニングにおいて、重要とされる3つのDについては以前にも書いたと思いますが、今日はそのひとつ「Distraction(ディストラクション)」のレベルについて、見習いを例にお話しします。

ディストラクションとは犬の集中を邪魔するもの、つまり気をそらすものです。

ディストラクションは個々の犬によって異なります。
一般的なものは食べ物です。
地面に美味しそうなものが落ちていれば、なかなか無視しづらいものです。
トレーニング中にハンドラーが手に持っているオヤツもディストラクションになり得ます。

その他にも、おもちゃや大好きな人など、犬にとってポジティブに気になるものと反対に、犬にとって嫌なものや苦手なものも大きなディストラクションになります。

例えば、スケートボードのガラガラという大きな音や、トラックやバイクなどの騒音も同様です。

いずれにしても、ディストラクションが視野に入ると、犬の学習はストップしてしまいます。
そうならないためには、普段からディストラクションに慣らしていくことも、社会化の一環として重要です。

また、ディストラクションに慣らすためのトレーニングはレベルを上げ過ぎないことも重要なポイントです。
ディストラクショントレーニングでは、ディストラクションとの距離を考えながら課題を出さなければいけません。
近づきすぎてはディストラクションに負けてしまうからです。

さて、今朝のアシスタントたちとの練習時、周りにはサッカーをやる親子が5~6人いました。
見習いは、小さいころからその環境で練習をしてきたので、子供やボールに対しては、距離が取れていれば無関心です。

子供が目の前でボールを蹴ってきても、常歩行進中の作業を難なくこなします。

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ところが、子供たちが帰ってから、大型犬が遊びに来たら、もう平常心はかけらもありません。
座るように言っても、お尻が浮いていて、今にも飛び出しそうです。

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そんなときは、難しいことは一切させません。
距離をおいて、じっとしていられたら、クリッカーを鳴らしてトリーツをあげます。

まだまだ周りが気になる1歳6か月(あと数日)です。

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2023年4月10日 (月)

気が付けば反抗期

犬にも反抗期があるのを御存じでしょうか。
ただ、「反抗期」という名ばかりで、犬が本当に反抗しているわけではありません。
すべてはホルモンや成長過程のメンタルのなせるわざ。

例えば、周りが気になって飼い主へのフォーカスが落ちたり、経験値が上がり、どっちが得か考えてみるようになることで、何も考えずに飼主さんを追いかけていた頃とはちょっと違ってくるということです。

それを放置しておいたら反抗期は終わって、犬はまたダッシュで戻ってくるのでしょうか。
答えは否。

犬たちは日々いろいろなことを学習しているので、お願いされたことをやらなくてもいいと学習してしまえば、やらなくなっていきます。
なぜなら、やらなかったことによるデメリットが無いからです。

例えば、「ウチは強制トレーニングだから、やらなかったら叱ります」という家庭は別です。
叱られるというデメリットが付いてくるので、人を見て行動するようになったりするからです。

しかし、「正の強化(ポジティブトレーニング)」で犬たちに行動を教える場合、「叱る」=「罰」は使いません。
よって、間違っているときは、正しい答えに繋がるようにサポートするだけです。
※声を荒げるだけでも、犬には圧がかかるので、ある意味罰になります。

呼んでも来ない犬に「こらっ!」と怒って罰を与えることはありません。
来たくなる状況を作るだけです。

ということで、もし愛犬が呼んでも戻ってこなかったら、そのままにしないで、愛犬が戻って来たくなる状況を作ってあげましょう。
ディストラクションに勝てる魅力的なもので誘ってあげるのもひとつ。
傍まで行って、「オイデ」と促してあげるのもひとつ。
いろいろ工夫して、愛犬が「やっぱり戻った方がいいことある。」と思えるように、飼い主さんも頑張らないといけませんね。

さて、今日のプライベートレッスンは7か月のK君。

おうちの中で出来ることを、外でも出来るように頑張っています。

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刺激の少ないおうちの中で呼んで来なかったら、刺激満載の外で戻ってくる可能性はかなり低くなります。
日々の練習が大切ですね。

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2023年4月 9日 (日)

イベントを振り返って

先週末からDDJPさん主催のドッグダンスイベントに参加してきました。
初日と二日目はドッグダンスのワークショップで、私は見学でしたが、参加犬の様子を拝見しながら、また多くのことを得ることができました。

講師の理にかなった練習法や個々の参加犬への的確なアドバイスなど、参考になることが沢山ありました。

そして、教えてくれるのはいつも「犬」なんだと、改めて考えさせられました。

もう一つ感じたのが、犬の持って生まれた特性です。
もちろん、トレーニングを行うことで犬は多くのことを学び、順応していくことが出来ますが、持って生まれたもの、DNAに刷り込まれているものを完全に変えることはできないということです。

メジャーリーグで活躍している大谷選手の肉体改造を見ると、さすがにあれだけやれば能力もどんどん進化して、ステップアップにつながると感じますが、そもそも犬の場合は犬種の特性や、個体の特性が際立っていることもあり、異なる犬種で、「ああいう犬にしたい」と思っても、全ての犬がなれるわけではありません。
中には、ハンドラーの日々のトレーニングによって、目標に限りなく近づけることも出来るでしょう。
しかし、どの子もそうなれるわけではないことを、きちんと理解していなければ犬に負担がかかるばかりです。

その子のベストを引き出す努力は必要ですが、その犬にあっていないことを無理にやらせることは、犬にとってもハンドラーにとってもストレスになるでしょう。

個々の犬にはそれぞれの特性があるので、その特性を早く見出してあげて伸ばすことが大事になります。

我が家の犬たち、ボーダー・コリーと言ってもいろいろです。
初代から4代目まではショータイプの犬たちでしたが、現在の犬たちはワーキングタイプです。
と言って、作業に向く犬だからなんでもできるわけではありません。
体の使い方は骨格バランスなどによっても異なるので、動きは皆違います。

目が回るほど速く四肢を動かす犬がいる一方、優雅な歩様を見せる犬がいます。
教えていなくても、元々持っている特性の子もいます。
ないものねだりをするのではなく、今持っている「いいもの」を見つけて伸ばしてあげられると、犬もハンドラーも早くステップアップ出来るはずです。

逆に、「ウチの子はダメだから」というあきらめもよくありません。
いろいろ試してうまく行かなかったら、固執することなく別の角度から長所を引き出すことも必要でしょう。
要は他の犬と比べないことですね。

犬生は短いので、ハンドラーはどうしても急いでしまいます。
私もそうです。

しかし、ひとつひとつの完成度をあげるためには、確実な土台作りが欠かせません。

犬種に関係なく、ハンドラーにフォーカスして楽しむ犬たちを沢山見ることができた今回の遠征は、自分の犬と向き合ういい機会になった気がします。
雑にならないよう、自戒を込めて。

勢いがよく、「意欲の空回り」と言われてきたアシスタント。
速さは負けませんが、器用さに欠けます。

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一方ウナギのようにニョロニョロしている見習いは、しなやかに体を使うので、器用に見えます。

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まだまだ未知数なので、ゆっくり育てていきましょう。

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2023年4月 8日 (土)

ドッグダンスコンペに参加してきました。

二日間のワークショップ見学の翌日はドッグダンスの競技会でした。
カテゴリーはフリースタイル。

我が家はアシスタントのVincentがノービスクラスで参加しました。

今回のルーティン(演目)は一昨年の秋から前アシスタントのために考えたものでしたが、昨年3月、ルーティンを完成させる前に、あまりに突然に旅立ってしまったため、どうしてもこのルーティンで踊りたいと、当時見習いだったVincentと練習し始めたのですが、そもそもVincentはオビディエンスメインで教えてきたので、ドッグダンスのトリックは数えるほど。

その後トリックやムーヴは教えたものの、スムースに出来るようにはなかなかならず、途中でストレスサインの吠えが出るなど弊害が続出しました。

時間をかけて教えてきましたが、彼の動きと前アシスタントの動きは元々違うので、かなり無理があったとも言えます。

昨年6月にお披露目して以来、競技会では低空飛行が続いたので、今回は当初予定していたコンテンツを大分そぎ落として臨みました。

出番前の調整もいろいろやりながら本番に臨みましたが、やはりラストのムーヴで吠えが出ました。
想定内でしたが、それまでは大きいな吠えも無く最後まで踊ってくれたので感謝です。
ジャッジは昨日までワークショップの講師をされていたClaudia Moser氏です。
結果3席を頂きました。

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Photos by Mr. Itoh

今回の競技で、このルーティンは踊り納めとなりました。
前アシスタントの一周忌も過ぎ、これからは現アシスタントのためにルーティンを作っていく予定です。

一方見習いの方は、今日もクレート待機練習。

静かにしていられたらトリーツをあげます。
吠えたときはカバーをかけます。
静かにしていられたら、カバーを開けます。

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多少その場を離れても、静かに待っていられる時間が増えてきました。
もうすぐ1歳6か月です。

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2023年4月 7日 (金)

ワークショップ2日目

今日は昨日に引き続きワークショップを見学してきました。
さすがにボーダー・コリーの参加率が高かった今日のワークショップ。
我が家のアシスタントや見習いの課題と共通する課題もあって、とても勉強になりました。

さまざまな課題とそのメソッドを見学しながら、やっぱり最終的な回答は、「ドッグトレーニングにも手抜きは通用しないということ。

細かいステップで犬の学習をサポートしていくことが、本当の早道と言えるのでしょう。

一方我が家の見習い、さすがに朝からはきついだろうと午前中は部屋で休養。
午後からワークショップ会場にてクレート待機としました。

今年になってからは4度目のクレート待機練習
二日目の今日は少し静かになりました。

ゆっくり経験値を積んでもらいましょう。

日々お勉強を続けないと忘れちゃいそうな見習いと、小雨ぱらつく中で練習。

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2023年4月 6日 (木)

ワークショップ見学しました。

今日はDDJP(ドッグダンスジャパン)さん主催のワークショップを見学してきました。
講師はスイスの著名なドッグダンサー、Claudia Moser氏。

お題は「モチベーションと持久力」。

ドッグスポーツの中には犬の目の前に犬にとってモチベーターとなるものが無いタイプのドッグスポーツがあります。
ドッグダンスやオビディエンスがまさにそれです。

ハンドラーがモチベーターになることが一番なのですが、犬がどんなにハンドラーが好きだったとしても、スキルが不可欠な高度なドッグスポーツをハンドラーだけをモチベーターにやり遂げるには緻密にプランニングされたトレーニングが不可欠です。

参加犬たち個別の課題に加え、モチベーションを維持していくために必要な基礎トレーニングのヒントを沢山いただきました。

明日は中・上級者向けワークショップを見学します。
楽しみですね。

我が家の犬たちは見学なので不参加。

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少ない時間に外でガス抜きです。

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2023年4月 5日 (水)

子犬は十分な睡眠が活力のもと

子犬は成犬以上に睡眠時間を必要とします。
しかし、飼い主さんの睡眠サイクルはご家庭ごとに違い、夜型のお家で育つと、夜更かしの朝寝坊の癖がついてしまいます。

夜更かしの朝寝坊のどこが悪い。と言われそうですが、朝寝坊でも、起きてからきちんと運動して、ごはんをしっかり食べることが出来ていれば問題ありません。
ところが、往々にして、夜更かしして朝起きられない子犬は、活動が始まる時間が遅くなり、ごはんもあまり食べたがらず、気が付くとお日様はすでにあがって暑くて散歩に行かれない。
じゃぁ、夜散歩に行こうとなってしまうと、子犬は昼間の外の状況を知らずに大人になることになります。

昼間と夜では街の様子は全く違います。
一生夜しか外に連れ出さない、ドラキュラ生活を送っていればいいのでしょうが、休みの日にはカフェにお出かけやら、連休にはお泊り旅行、なんてことになると、子犬はなかなか順応出来なくなります。

そもそも、睡眠時間が足りていないと、昼間ボーッとして動かず、お腹も空かず、夜になって目がさえて動き回るという昼夜逆転現象を起こしてしまいます。
すると、夜中人が寝静まってから排泄をして、吠えて起こす犬もいます。

人間は3~4時間の睡眠時間でも大丈夫な人もいるでしょうが、子犬の睡眠時間は16時間程度必要ですから、飼い主が昼間遊ぼうと思っても、まったく付き合ってくれなくなってしまいます。

夜は決まった時間に電気を消したり、あるいはハウスにカバーをかけてあげたりしながら、寝やすい環境を作ってあげることが大事です。

人間は睡眠が足りないとイライラしたりしますが、子犬も十分な睡眠時間が無ければ順調には育ちません。

昼間も活動して欲しいと思えば、是非子犬の睡眠時間をしっかり確保してあげましょう。

先日ドッグダンスのイベントに参加した際、クレート待機練習をしていた見習いは、日中ずっとクレートの周りを行きかう他犬を見張っていて昼寝をしないので、夜は早い時間に目がくっついてしまい、夜中もちょっとした音にも反応せず、朝までぐっすり寝てくれました。

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今月1歳6か月になろうという見習い。
まだまだ子供です。

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2023年4月 4日 (火)

犬は楽しいことが好き

犬に何かを教えようとやっきになっても、なかなか進展しないことがあります。
なぜなら、犬は特にそれを覚えたいと思っていないから。

でも、犬にとってメリットがあると学習すれば、それはどんどん進んで行きます。

では、犬にとってのメリットとはなんでしょう。

それは犬にとって楽しいこと以外の何物でもありません。

遊びが好きな子は遊び(おもちゃ)、食べるものが好きな子は食べ物を使って、犬にとって楽しいゲームにならなければ学習は進みません。

食べることに興味が無い子であれば、当然オヤツはメリットにはならないわけです。
触れることが好きでなければ、撫でられることはメリットにはなりません。

さて、今日は生後6か月半のK君のプライベートレッスンがありました。
K君大きな公園のお散歩は好きですが、お家の周りの、車が行きかうエリアのお散歩があまり好きではなかったので、次第にご近所散歩は行きたがらなくなってしまいました。

飼主さんには、大きな公園に行くときのいでたちとご近所散歩のいでたちを同じにしていただいたり、いろいろ工夫しながら、とりあえず散歩には行ってくれるようになったのですが、あまり楽しそうではありませんでした。

ところが、最近ご近所に公園が出来たことで、K君はそこに行くことが好きになり、とりあえず楽しく散歩が出来るようになってきたそうです。
誰だって、楽しくなければ行きたくないですよね。

公園では、おもちゃで遊んだり、パパからオヤツをもらいながら、楽しい時間を過ごしてもらうことで、ご近所散歩も悪くないと学んでもらっています。

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一方、とあるご家庭の家族の一員となったシニアなQさんは、行動のキューはほとんど知らないので、飼い主さんが「オスワリ」を教えていますが、言葉と行動の関連付けが出来ていないため、オヤツを目の前にキューを出されても座りません。
座らないとなかなかオヤツがもらえないので、ふっと集中が切れていなくなります。

そこで、先住犬にキューを出して、ちゃんとやっている先住犬にご褒美のオヤツをあげ続けていたら、隣で見ていたQさんが、自分から座り、飼い主さんからオヤツをもらおうと考えました。
素晴らしいですね。
もちろん、自発的に座ったQさんは、ちゃんとオヤツがもらえました。

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そのあとも、同じようなことを繰り返していたら、Qさんはちゃんと自分から座るようになりました。

あとは、オスワリの行動と「オスワリ」という言葉を関連付けていくだけですね。

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2023年4月 3日 (月)

ご褒美のトリーツはどこに出す?

正の強化によるトレーニング方法では、犬の好ましい行動を繰り返し褒めて、その行動が頻出するようにしていきますが、その際の褒めとして、食べ物(トリーツ)を使います。

ではトリーツはどこで犬にあげればいいのか。

実は、この「どこで」が極めて難しいのです。

例えば、犬にオスワリの持続を教えていれば、じっと座っている犬の口にトリーツは運びます。
しかし、犬の推進力を利用したいときは、動いている犬の前に投げたり、あるいは、遠隔で送り出して止めたいときは、止まったところに投げたりします。

つまり、犬にトリーツを取りに来てもらう場合は、犬にハンドラーの傍にいて欲しい時で、犬にハンドラーから離れて欲しい時は、ハンドラーから離れた場所に投げたりするわけです。

さて、今見習いに、腕を跳ぶことを教えていますが、手にトリーツを握っていると、手ばかりが気になって腕を跳べません。
そこで、最初は跳ぶ先にトリーツを投げて、見習いがトリーツを追いかけて腕をジャンプするように誘導します。

ところが、腕の輪を跳んで欲しい時は、両手がふさがっているので、犬の前方にトリーツを投げることがきません。
そこで、一人で腕の輪跳びを教えるときは、見習いが「ジャンプ」のキューで腕の上を跳ぶことを般化して理解してから(訓練競技のハードルを跳ぶことは理解できていますが、腕は別なので、ゆっくり教えなおします)、見習いが腕を跳ぼうとする直前に、もう一方の手と合わせて輪っかを作って跳ばすことにしました。

その際、どこにご褒美のトリーツを出すかと言えば、跳んだ直後に見習いの前方にトリーツを投げて、見習いが食べ終わって振り返った時に再度「ジャンプ」とキュー言えば、帰りも腕の輪を跳んで戻ってくるので、再び見習いの前方にトリーツを投げる。というように繰り返せば、常にご褒美が得られるようにすることが出来るわけです。

大したことない話ですが、手にトリーツを握ったままでは教えられないので、いろいろ工夫は欠かせません。

とりあえず、なんとか跳べるようになった見習いです。
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2023年4月 2日 (日)

犬同士にまかせっきりにしない

仕事柄、クライアントさんがドッグランに愛犬(子犬)を連れて入るときは、よく中にいる犬たちの様子を確認し、子犬の負担にならないようにサポートしてあげてくださいとお伝えしています。
しいて言えば、呼び戻しができるようになってからともお伝えしていますが、いろいろな方のお話を聞くと、「とりあえず一緒にしてしまえば、犬同士なんとかなる。」というご意見が意外と少なくないようです。

確かに「犬は犬によって育てられる」とよく言われますが、実際犬同士の関係は複雑です。
子犬に寛大な犬もいれば、苦手な犬もいます。
また、加減を知らない犬もいます。
せめて初めての環境の中に犬を連れて行くときは、親代わりに周りを確認してあげることはやって欲しいと思います。

万が一、相性が合わない犬と遭遇したときは、ドッグランから出るか、呼び戻して、犬のストレスを軽減させましょう。


見習いは生来犬と挨拶をしたいタイプですので、ドッグランに入れば、自由に走り回りながら、他の犬の前にスライディングして下から挨拶をしようとしますが、時にはその俊足が気に入られなくて一方的に攻撃される場面があります。

そういう時は、さっさと見習いを呼んでドッグランから出るようにしています。
なぜなら、何度かしつこい犬に遭遇しているうちに、最近になって見習いが自己防衛的な行動を取り始めてきたからです。
出来れば、仕事柄アシスタント業務もお願いしなくてはいけないので、自己主張する状況は避けたいと思っています。
もちろん、自己主張が出る前に、ストレスサインを見逃さないことが重要なポイントになってきます。

犬同士学ぶことは沢山あるでしょうが、それは良き先輩と出会ったときでしょう。


多頭飼いを始めるときも同様で、先住犬との相性はとても重要なポイントです。

相手が子犬であれば、多少疎まれても、時間をかければなんとかうまくやっていかれるようになることの方が多いようです。
我が家の犬たちも、子犬が来るたびに、多少の教育的指導があったりしましたが、最終的には先住犬が新入りを受け入れています。
しかし、それも場合によってはこちらが介入しています。

しつこく先住犬に向かって行くようなときは、クレートで隔離する時間を設けたりして、ストレスにならないように配慮しています。

優しい先住犬に甘えていた現アシスタント
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現見習いが我が家に来てから3か月後にようやく相手をしてやるようになった現アシスタント
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いずれにしても、家庭犬の場合は、飼い主との関係性が重要になってくるので、多頭飼いの場合であっても、犬同士で解決させるのではなく、人間が介入する必要もあります。

犬同士にまかせっきりにしていると、どちらかがストレス過多になってしまうこともあるので、それぞれの性格や年齢を考えて、対応してあげたいですね。

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2023年4月 1日 (土)

肉体的かつ精神的に十分な活動は犬に落ち着きを与える。

「疲れた犬はいい犬。」これはイギリスのことわざ「A tired dog is a good dog」からきている言葉で、よく遊びよく学んで疲れた犬は、自分から休息をとるので、家の中でエネルギーを溜めすぎて悪戯をしたり、暴れたりすることが無いということです。

子犬は思ってもみない行動をとったり、家の中の物をいろいろ破壊するので、ついついケージやサークルなどに入れておいた方が安全と考えられますが、人間がきちんと管理出来ているのであれば、家の中でも十分遊ばせてあげることが重要です。

たまにスイッチが入って、勝手に家じゅう走り回る行動をとる子犬もいますが、普通は飼主の後ろを付いて歩いたり、おもちゃをガジガジ一人遊びをするくらいなので、ケージの外にいるときは、積極的に犬と関わって遊んであげないと、自分で楽しいゲーム(洗濯かごから靴下を持って来たり、ダイニングテーブルの脚を噛んだり)を作ってしまい、結局またケージに入れられてしまうようになります。

犬は動体視力がいいので、何かを追いかけるというのも刺激的ですし、良い運動にもなります。
押しつけにならないよう、子犬を刺激しながら遊びに誘うのがおすすめです。

「ケージに入れっぱなしにするのがかわいそうだから」という理由ではなく、人と一緒に遊ぶために出してあげましょう。

トイレのタイミングでトイレに誘導したり、お昼寝のタイミングでハウスにいざなったりしながら、メリハリのある生活習慣をつけてあげることが大事ですね。

お散歩に出られるようになると、当然外の刺激で脳も活性化しますし、いろいろなところに出向いたり、ロングリードで走らせたりすれば、お腹も空いて、ごはんもしっかり食べられるようになるので、休息時間は落ち着いていられるようになります。

犬のサイズとは関係なく、犬は生き物であることを忘れないで、肉体的にも精神的にも満たしてあげられれば、家の中でのトラブルも減ってくるでしょう。

くれぐれも、「この犬種はお散歩はいらないですよ。」という言葉に騙されないようにしましょう。

さて、今日は若いB君のプライベートレッスンがありました。
体も大きく、悪戯好きなB君は、目が離せない時はどうしてもケージ暮らしになってしまいますが、パワーが余って、いつも誰かにかまって欲しいとケージの中から訴えていました。

しかし、散歩とお勉強をしっかりやって頂くようになったら、ケージの中でも大分落ち着ける時間が増えて来たそうです。

悪戯をするからケージから出さない。
ケージから出られないからエネルギーが消費できない。
エネルギーが溜まると、人に対して激しく構って欲しいと要求するようになったり、悪戯が増える。

というような悪循環に陥らないように、B君の運動量を増やしたり、頭をつかってもらったりすることで、いいサイクルができるようになるといいですね。

お散歩中、引っ張らせて疲れさせようと考えると、引っ張りをどんどん強化してしまうので、別の方法でエネルギーを発散させていただくようにお願いしました。

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大型犬は力が強いので、力で制御しようとすると無理があります。
上手に伝えていかれるといいですね。
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