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2023年3月16日 (木)

トレーニングでは直接的には解決できないけれど。

愛犬との暮らしの中で、いろいろ問題が出てくることは普通の話しです。
なぜなら、人と犬では種が違い、言語も違うからです。
生活習慣も違えば、考え方も違うので、お互い上手に折り合いを付かなければ長続きできません。

とあるブログで、「知っている人が、犬との暮らしのイメージが違っていたという理由で、飼っていた犬を人に譲ったと聞いて、とても残念に思った」と書いていました。
確かに、犬と生活する上で、ある程度のイメージは誰しも持っていると思います。
私も子供の頃に観た海外ファミリードラマで、人と犬の距離感をイメージしながら犬を迎えた一人なので、イメージを持つことは悪いことではありません。
しかし、何かを育てて、自分のイメージに近づけようと思えば、それなりの努力はしなくてはいけませんし、最初からイメージ通りの犬が欲しいのであれば、成犬で、訓練済みの犬を探せばいいのです。

話がそれましたが、犬と暮らし始めれば、当然人との暮らしに犬が溶け込めるように様々なことを犬に教えていくことが必要となります。
それはある意味「トレーニング」と言われるものですが、トレーニングだけでは解決できないこともあります。

例えば、我が家のアシスタントの獣医師嫌い。
病院にも普通に入って行かれますし、先生にも挨拶が出来、診察台にも自ら上りますが、診察が始まろうとした途端に「NO!」
どの獣医さんに言っても結果は同じです。

「『NO!』と言ってはいけない。」というトレーニングをすることはできません。
なぜなら、それはアシスタントが「嫌だ」という気持ちを表しているからです。
すでにトラウマを持っているアシスタントに、嫌だと言う気持ちを出すなと抑圧すれば、いずれは爆発して大惨事になりかねません。

つまり、トレーニングでは解決できないこともあるということです。

しかし、だからと言ってトレーニングをやることに意味が無いと考えるのは違います。
トレーニングをする過程は人と犬とのコミュニケーションの時間です。
沢山コミュニケーションを取れば、相手の気持ちもわかるようになり、相手が何に対して嫌悪感を持っているのか、どうすれば嫌悪感を出させずに済むのかを考えるようになります。

苦手な犬が向こうから近づいてきているのがわかれば、「オイデ」で相手の犬から距離を取ることができますが、「オイデ」ということを教えていなければ、結果苦手な犬と一戦交えることにもなりかねません。

やり過ごせるのであれば、距離を取って「フセ」や「マテ」と伝えることで、犬はじっとしていることができ、嫌な犬が去っていくのを冷静に見送ることも出来るでしょう。

オモチャを渡したくなくて、手を出そうとすると噛む勢いの子の場合、トレーニングで「ちょうだい(出せ)」を教えたり、ソファから下りたくなくて、人が座ろうとすると唸る犬の場合は、「下りて」を教えることで、犬や人のストレスは無くなります。

トレーニングは万能ではありませんが、様々な問題解決の一助になることは確かです。

是非、トレーニングを楽しみながらコミュニケーションを深めて欲しいと思います。

走っている犬を見ると追いかけたくなる見習い。
「マテ」を教えたことで、少しずつディストラクションがあっても、距離が取れれば待っていられるようになりました。

202303161

犬がいても、みんながお友達じゃないと伝えるにはまだまだ時間がかかりますが、じっとしていることを教えるのは効果があります。
焦らず、少しずつですね。

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