知らずに強化している困った行動
「強化」という言葉は耳慣れない方も多いと思います。
辞書で引けば、「強める」や「増やす」などと出てきますが、応用行動分析学的に定義すると、「ある行動が,行動の生起に後続する結果事象によって強められるプロセス」だそうです。
いずれにしても、ちょっとわかりにくいので、犬の行動から例えてみると、子犬がオスワリをするたびに褒めてオヤツをあげていると、オスワリをするという行動の頻度が増えることになり、オスワリという行動が「強化」されたことになります。
この先、オスワリという行動に「オスワリ」というキューを付けていくことで、犬はその行動とキューを関連付けていくというのが、犬に行動を教えていくときの手順のひとつになるわけです。
人間が意図的に犬の行動を「強化」していくことは普通に行われているのですが、ふと気が付くと、犬がやっている(人にとって)困った行動というものも、実は何か理由があって「強化」されていたりするものです。
当然人間が意図していないプロセスがそこにはあります。
さて、今日はN君のプライベートレッスンがありました。
社会化勉強も含め、いろいろなことに過剰に反応する必要はないんだよということを伝えている最中ですが、練習の成果も出て、沢山の犬たちが視界に入ってもママと楽しく遊べるレベルまでになりました。
レッスン中、オーナーさんとのお話の中で、オーナーさんがお二人でお話をしているとN君が吠えるというご相談がありました。
この場合、N君は自分に注意を向けてもらいたくて吠えているような感じでした。
オーナーさんはN君が吠え始めると、「吠えちゃダメよ。」というようなことをN君に声掛けします。
N君は一度は静かになりますが、お話が長引くとまた吠えます。
吠えれば自分に注意が向くということを学習した結果ですね。
そこで、N君の吠えが止んだ瞬間を捉えて、「Good♪」と声をかけて、トリーツをあげることを繰り返してやって頂いたところ、N君は吠えないとオヤツが出るらしいと理解し、吠えの頻度が減ってきました。
犬は賢いので、考えてもらうことで解決することは沢山あります。
見習いのように、「引っ張ってもママは速くは歩けない」と言うことがなかなかわからない子もいますが(汗)、あきらめずにこちらも続けていくだけですね。
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