そのキューの意味、愛犬はちゃんと理解していますか?
愛犬との会話が成立するようになるために、言葉を教えていくということを昨日書きました。
言葉にはそれぞれ成り立ちなど意味があると人間は認識していますが、犬にとってそれはサイン(合図)にすぎません。
そのため、私はあまり「コマンド」という言葉は使わず、「さぁどうぞ。」という感覚で「キュー」と言っています。
つまり、「Sit」というキューは、愛犬に「今座ってね。」という合図という認識です。
いずれにしても、「キュー」を聞いたら、犬はその「キュー」とリンク付けされた行動を取ればいいだけのはなし。
そう聞くと、いつでも、どこでも、「キュー」の意味を理解していたら、犬はすぐ出来るはずなんですが、実はそう簡単ではありません。
なぜなら、言葉で発せられる「キュー」以外のハンドラーの動きや、ハンドラーとの位置関係も全て合わせた形で「キュー」を理解していることが少なくないからです。
ハンドラーがいつも人差し指を立てて、体を少し前かがみにさせながら「オスワリ」と愛犬に言っていたとすれば、犬は言葉の「オスワリ」だけでは座れなくなることが多々あります。
逆に「オスワリ」と言っていなくても、ハンドラーが人差し指を立てただけで勝手に座ることもあるでしょう。
何を犬に伝えるかは、ハンドラー次第。
無意識の動きが、意図しないことを伝えていることも沢山あるというわけです。
さて、今日はH君のオンラインレッスンがありました。
ママはいろいろ挑戦されているので、いつも課題には事欠きません。
今日は先日見習い1号がドッグダンスの構成の中に入れた、足の間のポジション(センター)から犬を後退歩行(バック)させる課題にチャレンジすることに。
もともとH君は後退歩行が得意です。
ママが頑張ってくださったおかげで、「バック、バック、バック!バック!」と連呼しなくても、一度「バック」と言えば何メートルも下がることができます。
しかし、センターポジションでバックと言うと最初躊躇しました。
一度動き始めれば問題ないのですが、最初の一歩がすんなり出ません。
なぜなら、いつもは向かい合わせで「バック」と言われていたのに、ハンドラーの顔が見えないポジションからの送り出しで戸惑っているからです。
そこで、最初の一歩が出やすいようにトリーツを使って練習すると、センターポジションからもキューを聞いてすぐ動作に移せるようになりました。
素晴らしいですね。
1号も初めはこのポジションからのバックに抵抗感を持っていたので、前回のコンペまでは、向かい合わせのバックしか入れていませんでしたが、大分落ち着いて動けるようになってきたので、先週のファンマッチで初めてセンターポジションからのバックにチャレンジしたのです。
最初はちょっとぎこちなかった1号ですが、とりあえずアイコンタクトが無くてもまっすぐ下がってくれたので、まずまずの出来と言えるでしょう。
キューが同じだから簡単に出来るはずと考えず、ハンドラーとの位置関係や動き、周りの環境の違いなども考えて、出来るようにサポートしてあげることが大事ですね。
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