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2022年11月15日 (火)

分離不安にさせないために

二年前、コロナの影響で在宅ワークが増え始めた頃、犬との生活を始めた人も増えたと言われています。
そして、その後再び通常の勤務体系に戻った時、急に留守番を余儀なくされた犬たちの問題が増えたのも事実でした。

子犬に限らず、今までちゃんと留守番が出来ていた成犬が、在宅ワークで飼主さんとの時間が増えた後、再び元にもどそうとしたら、分離不安から様々な問題行動が出始めてしまい、お伺いしたお宅もありました。

新しく子犬を迎えたご家庭だけでなく、すでに成犬となっている場合でも、何かしら行動に異変が生じるケースの場合、私は「ハウス(クレート)」の活用をお願いしています。

子犬の頃は、悪戯防止や、睡眠時間の確保などの点から、多少抵抗感を持たれても「ハウス」を導入してくださる飼い主さんも、子犬が落ち着いて、日常生活に問題が出なくなると、「ハウス」を撤去してしまう方がいらっしゃいます。

休憩場所や睡眠スペースとしてドッグベッドを用意してあるから大丈夫というのが大抵の理由ですが、ドッグベッドは犬が自由に出入り出来る分、犬を物理的に飼い主と分離させることが出来ません。
つまり、傍に行きたければいつでも飼い主にアクセスできるということです。

しかし、長い犬生の中では、犬と飼い主が離れる状況は少なくありません。
そんなとき、犬にストレスを与えないために、日常的にハウスを使うことはとても有効です。

例えば、月曜から金曜日は仕事で留守にしているような場合、土・日の休みは犬と出来るだけ一緒にいたいと思うのは当然の感情ですが、犬にとって、平日と週末の区別はつきません。
つまり、平日と週末のギャップが犬にストレスを与える可能性はゼロではないということです。

普段の生活の中で、自宅にいる場合でも、犬にハウスに入ってもらう時間を作ったりしながら、飼い主と距離をおくことに馴らしてあげることは愛犬のストレス軽減には不可欠です。

見習い2号は子犬の頃からハウストレーニングを行い、1歳を過ぎた現在でも、食後の休憩時間や、私が不在の時はハウスを活用しています。
そのため、遠征時の宿泊先でもハウスの中で落ち着いていることが出来ます。

202211151

一方見習い1号は我が家に来てそうそう、アシスタントが使っていたハウスを横取りし、現在に至ります。

202211152

彼にとっては、安全かつ安心な場所としてのハウスですので、何かあると自分から飛び込みます。
遠征時もハウスを用意すると、さっさと中に入ります。

今までハウストレーニングをお願いしてきた生徒さんも、地震の時などは、自分から安全なハウスに入ってくれるそうなので、安心できるというお話でした。

ハウスはかわいそうな場所ではなく、犬にとっては安心できる場所です。
ハウスに入るといいことがあると教えてあげることが大事ですね。

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