犬のきもち
犬が喜んでいるかどうかは、ほぼすべての飼い主さんはわかると思います。
一緒に遊んでいるとき、ごはんを食べているとき、飼い主が外出先から帰ってきたとき、散歩好きな犬の場合、飼い主がリードを持つのを見たとき、などなど、犬が小躍りしているようなときは、ほぼ喜んでいると思って間違いないでしょう。
また、犬が怖がっている、嫌がっている、というのもある程度わかります。
尻尾が下がっていたり、足の間に挟まっていたりするのを見ると、一目瞭然です。
こういった犬の感情に関しては、人間が余計な憶測をしなくてもすぐわかりますが、もっと細かい感情の機微に関しては、ついつい人間が擬人化してしまうことが多いものです。
よく言われるのが、「これみよがしに」とか「わざと」と言った人間の感情を当てはめて憶測することです。
留守番しているときに、布団の上で排泄をしていたりすると、「あてつけ」や「わざと」と言ったことを言う人がいます。
果たしてそのような感情が犬にあるのでしょうか。
例えば犬同士の遊びを見ていると、おもちゃの取り合ったり、お尻に噛みついたり、お互いいろいろ仕掛けて遊んでいますが、根に持つような行動はあまり見られません。
おもちゃを取るのは、単にそのおもちゃが欲しいからで、意地悪をするつもりはなく、他のおもちゃに気がいけばすぐに違うことに心を奪われてしまうこともあります。
要は自分にとって興味のあることに集中していくだけで、楽しいことが無ければ、すぐに飽きてしまいます。
多頭飼いの場合、どちらかがいなくなってしまうと、今まで一緒にいた仲間がいなくなったことで喪失感を持つのは当然のことです。
元気のない愛犬を見て、「悲しんでいる」と言う人もいます。
「なんでいつもいるのにいないんだ?」という不安感とも取れます。
その状態に馴れると、急にタガが外れたようになる犬もいます。
いつもと違う場所での排泄も、「あてつけ」よりも「ひとりでいることの不安」とも考えられています。
犬も人間同様、個体差がありますし、環境による学習の度合いも違います。
中には秀でた感情表現をする犬もいるかもしれませんが、擬人化しすぎてしまうと、本当の犬の気持ちを見落としてしまうかもしれませんね。
さて、今日公園に行った時のこと。
休日で人出も多かったので、ロングリードは使わず、通常のリードを着けたまま見習い2号とおもちゃで遊んでいたら、勢い余った2号のマズルが私の右手首に激突。
肘をぶつけたときのように、一瞬激痛が走って力がはいらなくなったので、思わず「痛~い。」と涙声を出したら、横で伏せておもちゃがこぼれるのを待っていた1号が、急に私の顔に顔をすり寄せて来ました。
あたかも心配しているかのように。
犬にも様々な感情がありますし、人との暮らしの中で多くのことを学習しています。
細かい感情表現をしてくれる犬もいるかもしれません。
いずれにしても、よく観察することは大事ですね。
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