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2022年10月26日 (水)

行動を伝えやすくするための環境設定

犬に新しい行動を教えるとき、基本的に犬を引っ張ったり押したりすることはありません。
なぜなら、引っ張ったり押したりすれば犬は当然反対方向への力をかけるので、こちらが意図した行動を引き出せないからです。
試しに隣に立っている人を押してみて下さい。
隣の人は押されたまま倒れますか?
倒れないように押し返してくるのではないでしょうか。

いずれにしても犬の自発行動を誘発させなければ、犬は納得して動いてはくれないので、教え手としては、なんとか犬がその気になる方法を考えるわけです。

一番簡単なのは、犬を呼ぶとき、リードを引っ張って「コイ!」と言うより、オヤツを手に持って「オイデ~。」と言えば、お互い嫌な思いをすることなく犬は来てくれるでしょう。
これはある意味犬を成功へ導くための環境設定でありマネジメントです。

また、犬に悪戯されたくないと思えば、犬にとって悪戯の対象となる物は犬の口や手が届かない場所に撤去するというのもよくある環境設定です。

犬に脚側にいてもらおうと思ったら、犬がわかりやすいように犬の立ち位置を教えてあげれば、押したり引いたりする必要はありません。
そのためにプラットフォームというツールを使うこともあります。

202210260
※フロントポジションを教えるときのプラットフォーム

犬に真っすぐバックさせたいと思えば、最初は犬が曲がりづらい環境を作るのも同様です。

202210261

何か新しいことを犬に教えようと思ったら、全体像を見て環境設定してあげると意外とスムースに進みますよ。

さて、今日はディスクのフリースタイルで、犬を背中に乗せる動きを教えたいというご要望がありました。
ところがS君はすでにママの背中を跳び越える技を知っているので、乗ることと跳び越えることを混乱しているというお話でした。

そこで、まずキューを変えることを提案させていただきました。

加えて跳び越えてしまわないよう、壁際で練習していただいたところ、S君上手にママの背中で止まってくれました。

フリースタイルのトリックはダイナミックで見ていて楽しいですね。

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