ご褒美とディストラクションは紙一重
正の強化トレーニング法において、犬に与えるご褒美は当然その犬にとってご褒美とならなければいけないことは何度も書いています。
例えば食べることにあまり興味のない犬のご褒美に食べ物を使ったとしても犬は喜ばないし、触られることが嫌いな子を褒めながら撫でたとしても犬は喜ばないでしょう。
犬が喜ぶご褒美を使うことで、犬のモチベーションはあがり、多少周囲にディストラクションがあってもハンドラーに集中しやすくなるわけです。
つまりモチベーションがあがれば、使った報酬はその環境に適したご褒美と言えますし、もし犬が楽しく動けなかったとすれば、ご褒美レベルよりディストラクションが勝っている状況と言えるでしょう。
さて、おもちゃが大好きな犬にとって、勉強が終わった時のご褒美としておもちゃを与えて一緒に遊べば、犬にとって勉強の時間は楽しいものになるでしょう。
ところが、逆に勉強しているときに大好きなおもちゃが目に入ってしまった場合、犬は早くそのおもちゃと遊びたいと思い、ハンドラーへの集中が落ちてしまうこともあります。
ご褒美とディストラクションは紙一重ということですね。
おもちゃにしてもオヤツにしても、出すタイミングを間違えてしまうと、ご褒美ではなくディストラクションになってしまうことがあるので、ただ与えればいいというものではないことを頭の隅に入れておくと、「なんでうまくできないんだろう」と悩んだときの助けになるかもしれませんよ。
さて、今日の見習い2号は、レッスンが終わった後楽しそうに遊んでいるJさんを見て大興奮。
何を言っても耳に届かなかったので、少し距離をとってから、2号の好きなおもちゃを出したところ、うまく集中力があがってくれました。
まだまだ時と場合に左右される2号ですが、わずかでも進歩が見られるのは日々の繰り返し練習の成果。
周りが気にならなくなるまで続けていきます。
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