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2022年9月13日 (火)

多頭飼いとハウスのはなし

パピーレッスンや成犬のトレーニングでお伺いするときは、必ずハウスを推奨しています。
ハウスは子犬だけでなく、成犬になってもとても役に立つツールだからです。
一見飼い主目線で役に立つと思いがちですが、実は犬にとっても大事なツールがハウスです。

何をおいても、犬にとって安心していられる場所としてハウスは必要です。

「家の中なんだから、どこにいても安心な場所」と考えるのは人間の思惑で、実際犬にとって、誰にも邪魔されない場所があることは精神的なストレスを軽減させることに役立ちます。

例えば、人見知りの犬にとっては、来客があっても自分のハウスがあれば中でこもっていることができます。
音響シャイの子であれば、原因不明の音に悩まされている場合、その場所から逃げられないのであれば、ハウスに入っていることで、多少は落ち着くことができます。
地震のときは、パンダはパンダ舎から飛び出してきたそうですが、ウチの犬はハウスに飛び込みます。

特に今回のお題にある「多頭飼い」の場合、とても仲のいい犬たちであれば、スペースを分ける必要はないかもしれませんが、片方が子犬だった場合、成犬の側が子犬の相手に疲れてしまうと、一人になれる場所が必要になります。
逆に片方が老犬であった場合も同様です。

我が家の見習い1号(現在6歳)は、故アシスタントが健在だったころは、イベントなどで宿泊する際、2頭並んで寝ていてもお互い違和感がなく、特に干渉しあうこともありませんでした。

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ところが、昨年暮れに見習い2号がやってきてからは、年長組はできるだけ子犬とかかわらないようにしていました。
就寝時は2号をハウスで寝かせていたので特に問題はありませんでしたが、2号の成長と共に、フリーの時間を増やし、自宅でも2か月ほど前から、就寝時にハウスのドアを開けたり閉めたりしながら少しずつフリーに馴らしていたので、今回イベントで3日ほど宿泊した際も、フリーで寝かせることにしました。

フリーになっても、今までハウスで寝ることに馴れている2号は、「もう寝る時間」と声をかけると自分からハウスに入るので、今回も問題はないだろうと思っていたのですが、夜中にヒタヒタと歩く足音で目が覚めると、暗闇で小さめの耳が二つ立っていて、こちらの方を見ています。

寝ぼけながら「ハウスでしょ、」と言うと、とりあえずハウスの前まで行くのですが、戻ってきます。
「ハウスで寝るんでしょ。」とその後何回か言っても同じことを繰り返すので、仕方なくハウスまで行くと、なんと1号がハウスの中で寝ていたのです。

狭いのになんで・・・。

ベッドで寝ていれば夜中に2号がちょっかいを出しに来た時困るので、ならばと2号が出た隙にハウスを乗っ取ったのでしょう。

安心して眠れる場所は人間だけでなく犬にとっても重要です。

ハウスに入れるのはかわいそう。と思うのは狭いところが窮屈と感じる人間側の思い込みかもしれませんね。

誰だって一人になれる場所は必要です。
特に多頭飼いの場合は、それぞれがフリーでいることにストレスを感じる場合もあるので、犬のために、居場所を作ってあげましょう。

自宅でも、1号がハウスに入っているときは、2号はちょっかいを出しません。
ちゃんとテリトリーはわかっているようです。

食後の強制ハウスタイムは安心してベッドでくつろぐ1号でした。

202209132

※1枚目の写真に写っているアシスタントは3月に旅立ったので、ベッド自体は悠々独占できる状況ですが、現在そのアシスタントがいないことも、ベッドが安心できる場所でないと1号が考えた理由の一つかもしれません。

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