ドッグトレーニング:苦手なものとの関連付けをはずす
犬にとって苦手なものと言われるものは、生来(生まれつき)のものではありません。
つまり生まれつき他犬が苦手な犬がいるわけではなく、生まれつき人を怖がる犬がいるわけでもありません。
成長と共に、少しずつ個体特有の性格が出始めていく過程で、苦手を克服するサポートが上手にできていなかっために、苦手がさらに悪化したり、トラウマになったりするわけです。
犬の気持ち(声)を完全に理解できる人はそうそういないでしょうから、どうしても見落としてしまうことは少なくありません。
しかし、ある程度は、行動を観察していくうえで、苦手になりつつあると感じたら、早めの対処で切り抜けることも可能です。
子犬に頃に身につけてしまったものであっても、環境を変えたりしながら、意識を変えていくことは不可能ではありません。
例えば、以前「オイデ」と愛犬を呼ぶたびに、愛犬にとって楽しくないことが起きていて、「オイデ」と言われると、逃げてしまうようになったという犬の場合、「オイデ」の多用は、犬をさらに遠ざけてしまう可能性があります。
そういう時は、呼び戻しの際は「オイデ」は使わず、違う言葉を使うという方法があります。
言葉が違っても、飼い主の傍に行くことに違いはないだろうと思われがちですが、違うキューを使って、飼い主の傍に来たら必ずいいことしか起きないと新しい条件付けをしていくことで、古いキューへの嫌悪感を払拭することが出来るようになるからです。
さて、今日はある程度キューも理解していますが、それをやるかどうかの選択で悩んでいるR君に、新しい条件付けをやってみました。
まずは、飼い主さんに呼ばれると必ずいいことがあって、楽しいゲームが始まるという予測をさせること。
子犬の頃に持ってしまった、左脚側への嫌悪感をリセットするために、右脚側を強化し、飼い主さんの傍にいると、いいことしか起きないという新しい条件付けを行うことにしました。
飼い主さんの傍での協働作業が楽しくなってくると、左脚側へのかつての思い込みが少しずつ減ってくるかもしれませんね。
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