成犬になっても社会化をサポート
子犬時代の社会化の重要性は最近では多くの人が理解されているので、パピーレッスンに伺うと、こちらがお話しする前から「抱っこ散歩」をやっていらっしゃる飼い主さんは少なくありません。
「社会化」とは、犬が人間社会の中で暮らしていくうえで、出来るだけ怖いものを無くしてストレスを軽減させてあげるための工程です。
多くの物を好奇心旺盛に受け止めていかれる子犬の一時期が社会化に適していると言われていますが、その時期を過ぎても、社会化は続けていかなければいけません。
なぜなら、小さいころはあまり気にならなかったものが、成長と共に気になりだして、怖いものになっていかないとも限らないからです。
たとえ怖くなかったとしても、いろいろなものに過剰に反応しなくてもいいんだよと教えてあげるためには、ハンドラーのサポートは欠かせません。
さて、今日は若い女の子のプライベートレッスンがありました。
Lさんは保護犬です。
しかも生後1年ぐらいで引き取られたので、それ以前のサポートはほとんどなかったと言えます。
バイクなどの音だけでなく、車のドアが閉まる音、代車の音、いろいろなものが気になって、お散歩も周囲が気になって仕方ありません。
つまり前に進みたくないといった感じです。
Lさんが怖がっているとき、飼い主さんは「大丈夫」と声をかけていらっしゃるそうですが、Lさんの気持ちは「大丈夫」ではないので、「大丈夫」と聞くと、何か怖いものを連想してしまう可能性があるため、その状況を特別なイベントにすることなく、さりげなく「行くよ~。」ぐらいにしてくださいとお願いしました。
何か気になった時は、オヤツを地面にばらまいて、美味しいものと関連付けるときもありました。
このとき、食べられるレベルならOK。
まったくオヤツに目が行かないときは無理はしません。
Lさんはパピーではありませんが、日々の社会化のサポートは欠かせません。
Lさんの様子をよく観察しながら、少しずつ自信をつけてもらいます。
焦らず、Lさんのペースを尊重しつつも、時折背中を押すぐらいのサポートもしていきます。
散歩の途中、ベンチで休憩。
自分でゆっくり周りを確認する時間を取りました。
するとオヤツを手から食べられる余裕が出てきました。
※周囲が気になっているときは、オヤツさえも目に入りませんでした。
帰りは逆に前のめりになるLさんですが、少しずつ「大丈夫」を増やしていくと、お散歩も楽しくなってくるでしょう。
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