ドッグトレーニング:ノー!だけでは伝わらない。
昔からの犬のしつけ法を踏襲している人たちの中には、「褒めるドッグトレーニング」は役に立たない。
と言う人がいます。
つまり、きちんと「ダメなものはダメ!」と叱らなくては意味がない。と
確かに、犬が危険な物を口にしたり、車に突撃していくといった状況においては、犬の安全を確保するために、「ノー!」と言わなければいけないタイミングもあります。
「褒めるトレーニング」は犬が何をやってもいいトレーニングではありません。
やって欲しくない行動においては、その行動が出づらい環境づくりをし、犬の好ましい行動のみを褒めていくことで、犬が何をすべきか考えさせることが重要なポイントなのです。
先日、無視しているだけでは伝わらないということも書きました。
犬にどうして欲しいのかをきちんと伝える作業無くして、犬は学べません。
例えば、跳びつき。
跳んでいる犬に「ノー!」と言い続けても、恐らく犬には伝わらないでしょう。
跳びつくのは犬が楽しいことや欲しいものを手に入れようとして興奮している状態ですから、人の話も耳に入らない可能性があります。
そこで、跳びつかないでいる状態を褒めていくのですが、飼い主は犬が跳びつかないでいることに気づかず、跳びついてから反応することが多いため、犬はなかなか学習出来ないのです。
興奮しそうな状況にあっても、ちょっと落ち着いていられたら褒める。
跳びつかないで座っているだけで褒める。
などなど、犬を褒められるシチュエーションは沢山あるのに、つい見過ごしてしまって、人に跳びつく、車を追いかける、他犬に吠えるというような行動が出てから修正しようとするため、なおすのに時間がかかってしまうのです。
犬が好ましい行動をとっているときはすかさず褒めてあげましょう。
さて、今日のプライベートレッスンは、ディストラクションの中でのお散歩練習でした。
40キロを軽く超えるFくん。
勢いで飼い主さんを引っ張って歩く癖が付いてきてしまったようです。
突然引っ張られたら私では当然抑えきれないレベルですが、どうやって歩いて欲しいのか、根気よく、しつこく伝えて言ったところ、冷静に飼い主さんの声が聞こえる瞬間が増えてきました。
もちろん一日では優等生にはなれませんが、飼い主さんが日々一貫して伝えていくことで、行動は改善されていくはずです。
リードの反対側には飼い主さんがいるんだよと伝えることが大事ですね。
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