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2021年11月 8日 (月)

犬の要求、無視するだけでは真意は伝わらない。

犬は自分の欲する物を得るために多くのチャレンジをしています。
しかし、人間との共同生活の中で、犬の欲求を全て満たすことはできないので、ある程度折り合いをつけてもらうことが必要になってきます。

それはある意味、おうちのルールを伝えることだったり、「それをやるより、こっちの方がお得よ。」と提案することだったりします。

「犬の要求には応えるな。」
「犬が要求しているときは無視する。」

というのが、最近は一般的なトレーニングのベースになっています。
つまり、叱ってもわからないので、無視して諦めるのを待つという感じでしょうか。

しかし、当然あきらめの悪い犬もいれば、こちらの意図が理解出来ない犬もいます。
そういう犬たちは、いつまで経ってもその行動は無くなりません。

犬にとってわかりやすいのは、犬にやって欲しい行動をお得なものとセットで提案することです。

例えば、興奮して跳びつく犬。
確かに無視をしていれば、犬はそのうち(個体によってどれくらいかかるかわかりませんが)跳びついても何のメリットがないからやめるようになります。
でも、それだけでは、犬は何をすればいいのかわからないし、相手をしてくれない人間はつまらないと感じてしまいます。
跳びつく犬があきらめて跳びつくのをやめたときやオスワリをした瞬間毎回「褒める(犬が喜ぶものを提供する)」ことで、犬は跳びつくより、4本足で立っていることやオスワリをしたほうがいいことがあるらしいと学び始めるわけです。

先日カウンセリングでお伺いしたお宅には若いオスの和犬がいました。
年齢的には大人になるかならないかぐらいですが、自分のやりたいことを貫徹したいタイプ。
別にどこも悪いわけではありません。
犬らしい犬ということです。
っが、そうそう要求をのんであげるわけにもいかないので、勢いで自分の要求を人に向けるのではなく、ちょっと考えて欲しいということを伝えたところ、少し自制してくれました。
このときネガティブなことは一切言わず、体にも全く触れませんが、こちらの行動を観ながら彼が考えてくれたわけです。

人間側の態度を一貫して伝えていけば犬は理解できます。

その時の飼い主さん曰く、「要は人間側の接し方ですね。」
「まさしく!」

どんなに愛犬がかわいくても、人間側がいつも要求をのんであげるだけでは、犬は全く学べませんし、常に自分の意見が通るものと勘違いしてしまうことになります。
長く一緒に暮らしていくには、お互い上手に折り合いをつけることが必要ですね。

10年前の今日、アシスタントが生後5か月で我が家にやってきました。
当時はコギャルと呼んで、我が家の先住犬(14歳と12歳)たちに教育的指導を受けながら、上手に世渡りしてきました。

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10年一緒にいると、口に出さなくてもわかる関係になりますが、伝える努力をしないと、歳をとったからと言って急に話が通じるわけでは無いので、若い頃からの努力は欠かせません。

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まだまだ現役アシスタント頑張って欲しいものです。

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