ドッグトレーニング:転ばぬ先の杖
個々の犬によって気になる物はそれぞれ違います。
特にお散歩に出始めた子犬は、自分の周りにある物全てが気になり、好奇心のままに近づいて行きます。
社会化は当然必要不可欠ですが、犬の好奇心を全て満足させてあげればいいということではありません。
場合によっては、満足させたことで、それに対する執着が始まり、その後ずっと続いてしまい、対処に困ることもあります。
例えば、犬は動体視力がいいので動くものに興味を持ちます。
猫じゃらしならぬ犬じゃらしではなりませんが、おもちゃをあげても全然遊んでくれない犬の場合は、犬の目の前でおもちゃを不規則に動かしてあげると、獲物のように追いかけるようになります。
特に猟犬でなくても、一般的に犬は動くものに興味を持つからです。
しかし、散歩の途中で出会ったハトやネコなど、追いかけても捕まえられないものに執着してしまうと、急にリードを引っ張られたり、興奮して吠えたりと、あまりいいことにはなりません。
犬に与える報酬として、食べ物だけではなく、犬にとって楽しいことを“Life Reward(ライフリワード)”と言いますが、それは散歩に行くことだったり、撫でてもらうことだったり、クレートから出してもらうことだったりと、生活の中で犬が喜ぶようなことを指して言います。
海外のドッグトレーナーはよくライフリワードの中に「リスを追いかける」ということを口にします。
つまり、自宅の庭(バックヤード)や広大なドッグランにはリスなどの野生動物が日常的にいるわけで、それを追いかけてもいいよというのがご褒美になっていたりするのですが、あいにく日本の都会の公園では、自由に野生動物や鳥を追いかけることは出来ません。
リードが着いた状態で、ネコやハトに反応してジタバタされるとお散歩も命がけになってしまうので、出来れば、最初からそういうものには興味を示さなくてもいいよと教えておきたいものです。
気になる物や怖いものを、気にしなくていいものにすることで、それらの行動はある程度制御することは可能です。
犬に確認させて、好奇心を満たすことは大事なことですが、ある程度のコントロールは必要ということです。
「ダメ!」というより、「オイデ」で来てくれたことを沢山褒めることが、危険回避にも繋がります。
さて、今日のプライベートレッスンのPさん。
ラリオビ参加を目標に基本の動きをマスターしていただいています。
脚側停座や正面停座も大事ですが、一番大事なのはハンドラー(飼い主さん)への集中。
少しずつわかってきてくれているようです。
なんとなくウチの見習いに似てますが、違います。
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