ドッグトレーニング:教えていないことは出来ない。
タイトルを見ると、「当たり前でしょう」とおっしゃる方ばかりだと思うのですが、実は意外と勘違いをしている飼い主さんがいらっしゃいます。
昨日の基礎オビクラスともかぶるのですが、例えば「オスワリ」。
おうちの中で「オスワリ」と言えば、手にオヤツを持っていなくても「オスワリ」が出来るようになった愛犬。
すると、飼い主は愛犬が「オスワリ」をマスターしたものと思います。
確かに、家の中で、飼い主と目が合って「オスワリ」と言われればほぼ完ぺきにできるようになったので、「オスワリ」の意味を正しく理解したものと思うのは当然です。
しかし、もし家の中ではなかった場合はどうでしょうか。
飼い主と目が合っていないときはどうでしょうか。
「オスワリ」したままじっとしていられるでしょうか。
これらのことは、「オスワリ」を様々なシチュエーションでも出来るように練習しなくては犬は出来ません。
出来ないのは頭が悪いわけでもなんでもなく、きちんと教わっていないからです。
昨日の基礎オビクラスに参加した犬たちは、子犬の頃からいわゆる「お勉強」はやっているので、飼い主さんとの協働作業の意味もある程度理解しています。
声をかければちゃんと反応し、飼い主さんが次に何を言うのか集中していることも出来ます。
それは、子犬の頃から日々の生活の中で、コミュニケーションやトレーニングを続けて来ていればこそです。
このような下地が無ければ、たとえ愛犬であっても、お願いしたことをすぐに聞いてくれるとは限りません。
ドッグトレーニングはひとつひとつの行動を教えるだけではありません。
その行動がどんな場合であっても出来るように犬に練習の機会を与えて、自信をつけさせることです。
以前にも書きましたが、「オスワリ」、「お手」、「お代わり」、「フセ」という一連の流れを教えた場合、犬に「フセ」というキューを出すとまず「オスワリ」をしてから「フセ」をする犬になります。
なぜなら、立っている状態(立止の姿勢)からの「フセ」のやり方を教わっていないからです。
勉強していないことは出来なくて当然。
「立止」からの「フセ」を教えてあげるだけです。
一つ一つの行動をわかりやすく、どんな状況であっても出来るように練習を続けていくと、きちんと出来るようになるまでに1歳~2歳ぐらいになってしまうのは普通です。
もちろん、特定のドッグスポーツ(競技会)に出ようと思って、日々様々なトレーニングに時間をかけていけば、当然ゴールに早く到達することはできますが、一般の家庭犬が、「最近いろんなことができるようになったな。」と飼い主さんが感じられるには、やはりそれなりの時間が必要です。
焦ることはありません。
トレーニングを毎日少しでも日課にすることで、コミュニケーションは取やすくなりますし、犬の学習も効果的に進みます。
子犬の頃にトレーナーに習ったから、もうお勉強は終わりではなく、その後も体の成長と共にご家族が丁寧に教えてあげることで、犬は大人になっていくことが出来ます。
長い目で、根気よく犬育てを続けていきましょう。
ちなみに、座り続けていることと、咥え続けていることをちゃんと教えておくと、こんな写真も撮れます。
愛犬のおりこうさんな写真を撮ろうと思っても、じっとしていられないなんてありませんか?
「オスワリ」や「フセ」を一発芸ではなく、「持続」をきちんと教えてあげると、写真も撮れるようになりますよ。
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