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2021年10月 4日 (月)

ドッグトレーニング:一度に二つのことを教えない

なんともわかりづらいタイトルですが、要はひとつの行動すら完璧に理解できていない場合は、次の行動を同時に教えないということ。

例えば、「オスワリ」と「フセ」。
子犬は比較的早くに「オスワリ」を理解します。
しかし、いつも書いているようにそれが完璧かどうかは、様々なシチュエーションで検証する必要があります。
ところが、ある程度家で出来てしまうと、「オスワリ」と言ってから「フセ」と続けて教えてしまいがちです。

家の中では鉄板になりつつある「オスワリ」ですが、散歩中のディストラクションがある中ではまだ出来ないレベルであった場合、「オスワリ」と言って犬が座ったことに続いて「フセ」と声をかけてしまうと、犬は「オスワリ」自体合っていたのかどうかわからないまま次の作業の「フセ」にフォーカスしてしまいます。
すると、いつの間にか「オスワリ」が適当になってしまい、外で言ってもやってくれないということにもなりかねません。

いつでも、どこでも出来るようになるまでは、一つのことをきちんと褒めて「強化」していく必要があります。

「オスワリ」が鉄板でなければ、まず「オスワリ」出来たことをきちんと褒めてから、次の行動の「フセ」の動きを教えるか、あるいは、「オスワリ」とは別の動作として、「フセ」を教えてあげる必要があります。

ひとつひとつが確実に理解できていないと、以前書いたように、「フセ」と言われると「オスワリ」をしてからでないと「フセ」の姿勢が取れない犬になります。
大勢には影響がないかもしれませんが、適当に教わった犬はそのままずっと適当にやっていくので、「フセ」と言われて「オスワリ」のままでやめてしまったりするようになり、飼い主としても、とりあえず座ったからいいだろうとそのままにしておくと、犬は「オスワリ」と「フセ」の違いを理解することなく、適当に行動するようになります。

細かい話ですが、「フセ」はスフィンクスのように、前足をそろえ、後ろ足はきちんとたたんだ状態のことを言います。
ところが、筋肉がちゃんとついていない子犬は、腰を崩して「フセ」ることがあります。
そのままにしておくと、ずっとそのまま腰を崩した形を「フセ」と理解していくので、成長とともにきちんとした形の「フセ」を教える必要があります。

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見習いはオビの競技に出ているので、当然「フセ」の姿勢には厳しくなります。
そこで、競技でなくても、私が「フセ」を頼んだときに、腰を崩している場合は、もう一度言いなおします。
つまり「それはフセじゃないわよ。」と伝えるわけです。
すると彼はもう一度きちんと「フセ」の姿勢を取り直します。

犬は違いがわかるので、初めから正しいことを教えてあげた方が、後から修正するより楽というわけです。

焦らず、ひとつずつ、犬がどんな状況でも出来るようにしてから次の動きを教えてあげると、犬の混乱は減るでしょう。

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