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2021年9月27日 (月)

ドッグトレーニング:環境刺激に負けないためには。

今日は等々力のDogLifeDesignさんでのプライベートレッスンでした。
参加犬は7歳の男の子。

ママとの作業を楽しめるC君ですが、そのスイッチが入るまでに時間がかかってしまうそう。

様々なドッグスポーツ(競技)において、会場の刺激などに馴れるのは時間がかかります。
例えば、ディスクやアジリティなど、目の前にモチベーターがある場合は、作業に対する希求性が高くなるため、多少の環境刺激は克服できますが、精度を求め、かつなかなか声がかけられないオビディエンス競技や、声はかけられても次から次へとキューが飛んでくるドッグダンスのような競技の場合、ちょっとした環境刺激がディストラクションになって作業に入れなくなることがあります。

ドッグダンスでは「馴致」という時間が設けられていることが多く、本番直前に本リンクを犬と一緒に歩くことが許可されていることがあります。
単独の馴致時間が取られている場合もあれば、グループ馴致と言って他の犬や人と時間を共有することもあります。

いずれにしても、リンクに入って、中の状況を確認するための時間ですが、中には床の匂いが気になって、鼻が床から離せなくなる子もいます。

C君はどちらかというとそう言うタイプで、一心不乱に匂い嗅ぎにいそしむそうです。

今自分がいる場所がどういうところなのかをチェックするための馴致時間ではありますが、会場内全ての匂いをチェックすることは不可能です。
つまり、通常はある程度で犬が「大体わかったよ。」と確認を終え、ハンドラーの元に戻って来て初めて協働作業に入ることができますが、全てを確認しなければ落ち着かない、あるいは気が済まないという習慣がついてしまうと、なかなかハンドラーの元には戻ってくれません。

以前も書きましたが、かつて某ドッグダンス競技の日、各ペアのグループ馴致が終わり、出番直前の個別馴致で、同じ場所でオス犬が3頭立て続けに排尿してしまいました。
会場がインドアドッグランということもあり、前日辺りに排尿されていたのではないでしょうか。

実はその日は我が家の見習いも参加していました。
コンペクラスではありませんが、場慣らしを兼ねて、まだ見習いが若いころに参加したのです。

集団馴致の際、先ほどの場所で見習いも一瞬鼻が床につきそうになりました。
これは危険な場所だと思い、私は見習いを呼び寄せ、本番でもそのあたりを通らないようなリンクデザインに変更しましたが、出番のあと立て続けの排尿を見て、やっぱりあそこは危険区域だったと確信したのです。

つまり、犬に好きなだけ馴致(確認)させてしまえば、当然犬の生理現象を促進してしまう可能性もあります。
匂い嗅ぎはある程度は必要ですが、犬の嗅覚は並外れているので、床に鼻を付けていなくても、浮遊臭などから情報を取っているはず。

ハンドラーが声をかけたら、途中であっても気持ちを切り替えることを教える必要もあるでしょう。
納得いくまで匂い嗅ぎをしていると、時間切れにならないとも限りません。

そこでC君には、場所を変え、外の刺激の中でハンドラーに集中する練習をやってもらいました。
黙っていれば好きなだけ地面と仲良くなってしまうので、ロックオンする前に声をかけ、気持ちがリセットされたら褒めることを繰り返していたら、短い時間ではありましたが、地面よりママの顔を見て歩く方が楽しくなってくれたようです。

202109271

いろいろな環境刺激のある場所で、気持ちを切り替える練習をしてみるのもいいかもしれませんよ。

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