ドッグトレーニング:「出来る」を確実にするには
パピーレッスンは、伺う度に子犬たちの成長見られて楽しいものです。
体だけでなく、頭も成長して、人の話が通じるようになってきて、いわゆる「犬らしく」なってきたのを実感します。
しかし、あくまでも子犬は子犬。
人間でいえば、子犬は幼児と同じなので、日々の成長は目まぐるしくても、出来たことがいつでも必ず出来るわけではないということを時々忘れてしまわれる飼い主さんがいらっしゃいます。
例えばトイレ。
今日は100パーセントトイレシートで失敗することなく出来たとしても、明日出来るとは限りません。
なぜなら、まだ習慣になっていないからです。
また、精神面でもまだ大人になっていないので、なんらかの刺激があれば、トイレに行くという行動に集中できなくて、失敗してしまうこともあります。
ギリギリまで遊んでしまい、トイレに行きたくなった時は間に合わなかったなど、よくある話です。
いずれにしても、「完璧!」と言えるようになるには、環境や状況が変わっても、トイレのタイミングになったら、トイレの場所に行き、トイレが出来るようになることです。
「オスワリ」という行動も同様です。
いつも、向かい合わせで目を合わせて「オスワリ」が出来たからと言って、それはまだまだ中間地点です。
ハンドラーが椅子に座っているとき「オスワリ」と言ってできるかどうか、ハンドラーが5メートルぐらい離れていても「オスワリ」ができるかどうか、あるいは、周りに子供が走り回っていたり、ボールが転がってきても「オスワリ」が出来るのか、さらには、犬がそばで遊んでいても「オスワリ」が出来るのか。
つまり、様々な状況下にあっても、「オスワリ」というキューを聞いたら、腰を下ろすという行動がすぐとれるかどうかが判断基準となります。
こんなことを書くと、「そんな難しいこと出来ません。」と言われそうです。
確かに周りで犬が走り回っているとき、オスワリをさせる必要はないかもしれません。
しかし、もしドッグランなどで、犬同士のトラブルがあった時、ついつい江戸っ子気質でトラブルの中に飛び込んで行ってしまいそうな犬は、ハンドラーの傍で座っていることをお願いした方が、愛犬の安全は確保しやすくなるでしょう。
また、もし出来ないとわかっていたら、敢えて難しい環境でオスワリをさせようとして、出来なかった経験を増やしていくのではなく、出来る環境での「オスワリ」の経験を増やして少しずつハードルをあげえいくことが学習の早道です。
何度も声掛けして出来ない場合は、その環境ではまだ難しいと考え、一度ハードルを下げて成功体験を増やしながら、少しずつ環境の難度をあげたところで出来るようにしていく方法を取ると、完璧に近づくことが出来ます。
例え競技に出ないとしても、「オスワリが出来る」と信じていたら、家以外では出来なかったというレベルでは、家庭犬であっても「出来る」とは言えないので、少しずつ「出来る」が増えるようにサポートしてあげたいですね。
それは、単に犬の芸を増やしていくことではなく、犬が自信を持って行動できることを増やすことで、ハンドラーとのコミュニケーションを増やして信頼関係を築く基盤にもなっていきます。
さらに、犬の安全確保にも役立つので、愛犬とのコミュニケーションをどんどん増やしていきましょう。
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