ドッグトレーニング:物品を咥えたまま、他の作業が出来ますか?
愛犬との遊びの中で、レトリーブ(モノを投げて持ってきてもらう)は一般的です。
遊びなので、犬が持って来たくなるものを目の前で動かしたり、あるいは投げてやることで、取りに行くという行動は意外と簡単に引き出しやすいものですが、咥えたものを持ってハンドラーの元に戻り、手渡しすることを教えるのは少々時間がかかります。
以前この「持来」の教え方は書いています。
http://chn.air-nifty.com/dance_with_dogs/2016/02/post-d5da.html
今回は当然「持来」が出来る犬に対してお願いしたもう一つの行動についてのお話です。
「持来」が出来るということは、「物品を咥えて保持しながら動く」ことが出来るということです。
そこで、今日は我が家の犬たちとボールで遊んでいるとき、ボールを咥えたまま、いろいろなトリックにチャレンジしてもらうことにしました。
例えば、スピン(360度回転)、バック(後退歩行)、お手、おじぎなどです。
最初見習いに頼んだところ、スピンがとてもいい加減な動きで、バックに関しては、咥えていたボールを落として自分だけ下がる始末。
「ホールド(咥えて)」と言われれば咥えるのですが、そのまま「バック」のキューを出しても、ボールをポトッとおしてしまいます。
頭が固いようです。
一方アシスタントの方は、とりあえずスピン、お手、バック(数歩)をこなしました。
見習いが咥えながらの作業が出来ないわけではありません。
オビディエンス(服従訓練)においては、咥えて歩く作業も経験していますし、地面に置いたダンベルを拾いあげ、障害を跳ぶという行動も出来ています。
ではなぜできなかったのでしょうか。
実は再度物品をダンベルに変えてやってみたところ、見習いはダンベルの方が落ち着いて作業をこなすことが出来ました。
バックも下がることができました。
なぜボールだと出来なかったのか。
恐らく、おもちゃとダンベルは彼にとっては全く異なるものだと認識されたのでしょう。
ダンベルは仕事モードなので、落ち着いて人の話が聴けますが、ボールなどのおもちゃになってしまうと、遊びモードに入って、多少興奮状態になってボール自体がディストラクションになっているということです。
こういった行動は、個体によってとらえ方が違うので、全然その差が出ない犬もいるでしょう。
「持来」を教えたことで、アシスタントも見習いも、指示した物はほとんど咥えて持ってくることができますが、作業中に別のことを言われてすぐ出来るかどうかは、咥えたものによって変わる可能性があるということがわかりました。
梅雨が明けて、なかなか外で遊べる時間が取れなくなった昨今、おうちの中で、「持来」遊びをしてみてはいかがですか。
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