ドッグトレーニング:力では教えられない理由 その1
子育てや犬育てのとき、「なんでわからないの?何度も言ってるのに・・。」とイラっとすることは誰でもあることではないでしょうか。
もちろん、イラッとこない人も当然いらっしゃいます。
そんな風になれたらと、個人的にはよく思います。
しかし、最初はイラっとしたとしても、その原因がわかれば、こちらの技量不足だったことに気づき、「どうやったらうまく伝わるだろうか。」と思考のシフトを変えることが出来るものです。
プロのドッグトレーナーであれば、当然のことながら、犬がこちらの目標とする行動を取れないときは、原因を解明し、試行錯誤しながらサポートを繰り返していくでしょう。
学校の先生と同じです。
理解できていない子供を置いて行くわけには行かないからです。
教え方はひとつではありません。
例えばスキー。
私は大学に入ってから初めてスキーを教えてもらったのですが、感覚で覚えていく子供と違い、頭から入るのでなかなか思うように体が動きませんでした。
ボーゲンを教えるのに、あるコーチは、「谷側に体重を乗せれば曲がる。」と教えてくれました。
しかし、私は前を向くだけでズルズルと滑り落ちていき、谷側に体重を乗せる方法がわからず、曲がることが出来ませんでした。
別のコーチは、「左肩をグイっと前方にかがめてみましょう。」と言いました。
すると、あら不思議、左足に体重がのって、するっと右に曲がることが出来ました。
最初のコーチはきっとイラっとしたでしょう。
「なんで谷側に体重が乗せられないんだ!」
でも、そこで私を罵倒したり叩いたりしても、私は上達しなかったでしょう。
犬も理解力には個体差があります。
すぐに「これか?」と答えが出せる子もいれば、「わかんないぞ~。」となる子もいます。
どの子も目標に近づけるようにサポートするのがその道のプロです。
感情や力に任せて指導するコーチは犬の気持ちも不安定にさせてしまいます。
時間はかかっても、その子にとってわかりやすく伝えることが不可欠です。
そして一番大事なのは、犬がトレーニングを楽しんでいるかどうか。
もし呼んでも来ないのであれば、どこかでボタンの掛け違いがあったのかもしれませんよ。
※作業犬とは言え、いつも何かしたくて仕方ない見習いです。
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