リードの使い方は正しく、臨機応変に。
犬と公道を歩いているときは、ほぼリードの装着が義務付けられている日本です。
海外では場所によって、ノーリードでも飼い主の傍を離れず、極端な言い方をすれば、人間の幼児よりちゃんとコントロールが出来ている犬たちと散歩している様子が見受けられます。
なぜ犬たちのノーリードが許容されているかと言えば、犬たちがちゃんとトレーニングを受けていて、パブリックスペースにおいてどう振舞ったらいいのかを学習しているからです。
もちろん、周囲の人間も、犬がマナーよく歩いていれば、よほどの犬嫌いでない限りいちいち口を出したりしません。
犬がいる社会が当たり前になっていると言ってもいいでしょう。
日本ではリードを着けることが義務付けられているとは言っても、リードの使い方によって、犬たちにうまく飼い主の気持ちが伝わっておらず、リードが無ければ犬をコントロール出来ないという弊害も出ています。
例えば、大きさに関係なく、外に出れば好きなところに行きたくてどんどん引っ張っていく犬がいます。
犬が行きたい方向に行き続ければ、犬は飼い主がいつでも後ろからついて来るものだと学習していきます。
そういうときはどうするのか。
一般的には、犬が引っ張ったら止まって、引っ張らなければ前に進めることを教えていくという方法が有効です。
もちろん、一度で理解出来るわけではないので、日々繰り返して練習します。
しかし、この止め方を間違ってしまうと、なかなか飼い主の意図が伝わらないこともあります。
ひとつは、前に行きたがる犬のリードを腕で引き寄せるというもの。
引き寄せても犬が引っ張ればまた腕は伸び、また引き寄せるという動きが繰り返されてしまいます。
これは、犬を止めるというより、犬がさらに前に進みたくなるようにあおっている場合があるので禁物です。
また、犬が引っ張ったら、リードをビシッと引き戻すという人もいるでしょう。
これは犬の体に負担をかけてしまうのでおすすめできません。
中には、首輪に着いたリードをグイっと引っ張って痛い思いをさせれば治るだろうと思っている人もいます。
確かに痛ければやめるかもしれませんが、飼い主さんへの信頼や親和度は低くなるでしょう。
リードを止めるというのは、肘を固定して動かさないこと。
ハンドラーが岩や電柱のように、動かないものになることです。
犬の成長の過程によっては、犬に選択肢を与えることが必要なときもあります。
初めて見るものに、好奇心を持って近寄っていくというのはとても大切なことなので、子犬の場合は犬の気持ちを優先させることも必要です。
だからと言って全て言いなりになっていては犬を護ることはできません。
また、犬が動かない時にどうするかというのもよくいただく話です。
動かない理由を考えましょう。
怖くて先に進めないのか。
家に帰りたくなくて止まっているのか。
怖いのであれば、少し待つのも必要です。
リードを緩めて、自分から歩き出せるように励ましてあげてもいいでしょう。
家に帰りたくないのであれば、待っていてもその気にならない可能性もあります。
時間に余裕あればかまいませんが、道路の真ん中ではそうもいかないでしょう。
そんなときは、リードをグイっと引っ張るのではなく、背中を押すような感覚で、リードを引いてあげるといいでしょう。
多分「オイデ」と言われても、動かないでしょうから、何も言わない方が無難です。
「オイデ」と言われてついてこられるレベルならかまいませんが、そうでない場合、「オイデ」の意味がどんどんあいまいになってしまいます。
リードは犬を縛るだけの紐ではありません。犬の安全を護る大事なツールですので、リードワークは正しく出来るようにしていきましょう。
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