ドッグトレーニング:行動はきちんと教れば環境が変わっても出来る
昨日Grisha Stewart氏が引用した学習のステージの図の話をしました。
工程はとても細かいステップに切り分けられ、その都度「検証」しながらステップアップしていくことで、最終的に犬はその行動を理解出来たと言えます。
昨日のプライベートレッスン、Lさんの飼い主さんが、以前私が見習いVincentと視線を合わせないで姿勢変更のキューを出しているのを見て、やってみたいとおっしゃいました。
そこで、Lさんが確実に学習している「オスワリ」をやっていただくことにしました。
Lさんはプラットフォームに乗ることはすでに学習済みです。
まずハンドラーの目の前でプラットフォームに乗ってもらい、「オスワリ」のことばのキューを出してもらいます。
当然すぐに出来ます。
次に、ハンドラーにはプラットフォームから少し離れていただき、同じようにキューを出してもらいます。
その際、Lさんには、「マテ」を言っておきます。
Lさんはプラットフォームから下りることなく、キューを聴いて座ることが出来ました。
最後に、ハンドラーにはLさんに背中を向けてキューを出してもらったところ、Lさん、ハンドラーの背中を見ながらちゃんと座りました。
ここでポイントとなるのは、ハンドラーが「オスワリ」のキューを出すとき、常にニュートラルな体勢を取っているかということ。
「オスワリ」と言葉を発しながら、手が動いていたり、体が前のめりになっていたり、いろいろな動きをしていると、犬は言葉のキューだけでなく、ハンドラーの体の動き全てまとめて「オスワリ」のキューと認識してしまっている可能性があるため、犬に背を向けてしまったらできなくなります。
もうひとつのポイントは、ハンドラーが急に背中を向けて「オスワリ」と言うのではなく、いつもと同じように、犬の傍でキューを出し、次に距離を取ってからキューを出し、最後に背中を向けると言うように、少しずつステップアップさせたことです。
当然オヤツが目の前に無くても出来るとレベルということですね。
実はこの、視線を合わさないでキューを出したとき、犬がきちんとできるかどうかと言う質問を20年近く前、Carolyn Clark氏のワークショップに参加したときにされました。
もちろん急に言われた我が家のボーダー・コリー、クリスは出来ませんでした。
そういう練習をしていないから当然です。
この先Lさんがやるべきことは、プラットフォームを外しても動かないでいられることが出来るかの検証、その後ハンドラーが離れても大丈夫か、ハンドラーが背中を向けてもできるか。
これらの工程をディストラクションがある場所でも同じように行っていくことです。
日々の練習の成果は確実に身についているようです。
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