オヤツ(モチベーター)の使い方、大丈夫ですか?
昨日アシスタントや見習いとドッグダンスのオープンクラスに参加してきたと書きました。
オープンクラスはオヤツ(トリーツ)持って競技リンクに入ることができます。
なぜコンペ(モチベーターが使えない本競技)以外にそういったカテゴリーがあるのでしょう。
FCIのような国際大会で代表されるコンペに準じ、通常ドッグダンス競技においては、オヤツも含め、どんなモチベーターを持つことも禁じられています。
オビディエンスなどの服従競技やアジリティなども同様です。
つまり、モチベーターが無くても、犬が作業意欲を持って課題に取り組むことが競技の大前提となっているからです。
しかし、まだルーティンが競技のレベルに達していない場合は、当然のことながら、犬のストレスを軽減させたり、あるいは、犬の場慣れのために、モチベーターを持って競技のための、ある意味予行演習をする場として、そういったカテゴリーも用意されているので、活用するペアは少なくありません。
とてもいいことだと思います。
ただでさえ、犬の競技練習の場(スペース)は限られていて、一人ではなかなか練習できるものではありませんし、実際の競技会場の雰囲気に犬を馴らしてあげるためにも、こういう機会はどんどん活用した方がいいと思います。
私も含め、日本のドッグダンスファンシャーの先駆けの人たちにとっては、競技会ですら、2年に一度開催されるかどうかの頻度でしたし、ましてや広い場所で、本競技と同じ環境での練習会などはありませんでした。
いずれにしても、モチベーターを持つことで、ハンドラーはいつでも犬を褒めることが出来ますし、犬も大好きなオヤツがもらえれば、緊張もほぐれるでしょう。
しかし、実のところ、オヤツは上手に使えているのでしょうか。
例えば、犬が好きなオヤツを手に握ったまま、犬の視線の先に持っていれば、犬はその手から目を離さず、その手について動きます。
集中のはずしようがないですよね。
しかし、そのレベルでは、いつまで経ってもオヤツを外すことは出来ません。
これはルアー(誘導)としてオヤツを使っているだけなので、犬が学ぶことは手の動きについて動くことで、言わば新しい行動を教えるときの手法です。
すでに、犬と練習を積んできた課題を試すのであれば、犬がわからなくなったときや戸惑ったときにガイドとして見せるハンドシグナルやボディシグナルを使ってあげる方が犬には親切です。
なぜなら、目の前に見せらるだけで、全然もらえないオヤツに犬は次第にイライラしてストレスを感じてしまうからです。
せめて、練習ではある程度出来ていることに対して、競技リンク内で、ご褒美だったり、緊張をリセットして和らげるために使って欲しいと思います。
オヤツに限らず、おもちゃが好きな犬であれば、途中でおもちゃで遊ぶのありですが、ルーティンを一曲通して踊ることが目標であれば、おもちゃのご褒美は一番最後に出してあげた方がいいでしょう。
いずれにしても、オヤツの使い方を間違ってしまうと、せっかく良い練習の場が用意されているのに、練習の効果があまり得られなくなってしまいます。
開催される競技会ごとにルールはそれぞれですので、そのルール内で、次のステップに上がるための場として、有効に活用していきたいものです。
昨日、アシスタントのニコルは、途中で息切れ(精神的に)してきたようなので、ところどころでポケットからトリーツを出して、出来ている部分を褒めながら最後まで踊ってみました。
一方見習いの方は、ポケットにトリーツを入れていましたが、私の声が聞こえなくなったらトリーツでリセットしようと思っていたところ、とりあえず最後まで一生懸命動いてくれたので、使わずに終わりました。
この場合、トリーツはある意味お守り替わりでした。
昨年後半ニコルと踊ったルーティンの時も、お守りとしてポケットに入ってはいましたが、最後まで集中が切れなかったので、使うことはありませんでした。
トリーツの使い方はハンドラーにゆだねられていますが、トリーツを使う意味は場面によって異なります。
犬の目の前に見せていなければ、犬が動いてくれないレベルであれば、一曲踊り切るのは難しいでしょう。
もちろん、目の前でルアーのように使っていれば犬はずっと付いてきますが、その時は出来ても次回ついて来るかどうかはわかりません。
オヤツがあればなんでもできる。
オヤツが無いと何にもやらない。
なんてことにならないように、パートナーとよく話し合って、お互い納得しながらレベルアップしていきたいですね。
-----------------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村
| 固定リンク
「ドッグダンス(K9フリースタイル)」カテゴリの記事
- なぜ犬に「馴致」が必要なのか。(2024.12.04)
- 刺激を景色に変える(2024.11.20)
- クレート(ハウス)待機のはなし(2024.11.11)
- 最終日はHTMのコンペとアトラクション(2024.11.10)
- ドッグダンスコンペに参加しました。(2024.11.09)
コメント