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2021年4月 3日 (土)

犬の行動を変える要因を知る

よくお聞きするのは、「ウチの子は〇〇だから。」とか、「ウチの子は大丈夫。」と言った言葉ですが、これはある意味、犬にラベルを付けているようなものです。
では、本当に犬はラベルどおりに行動するのでしょうか。

いえいえ、犬の行動は周囲の環境によって変わるので、ラベルは意味をなさないことがあります。

では、周囲の環境とはどんなものでしょうか。
それは、犬にとって刺激となるものが犬の傍にある場合です。
刺激は犬にとって楽しいものかもしれませんし、あるいは怖い物などネガティブなことかもしれません。

例えば、人が大好きで、誰にでもフレンドリーな犬がいるとします。
飼い主さんは、「ウチの子は人が大好き。」と信じていて、「触っていいですか?」と傍に寄ってくる人がいると、「ウチの子は大丈夫ですよ~。」と自分の犬を近寄せます。

確かに、その犬は大人には慣れていて、大人が寄ってくると尻尾を振って大歓迎をしますが、実は子供が苦手でした。
子供は動きが予想できないので、その犬は出来れば近寄りたくないと思っています。

そんな犬の傍に子供が走り寄ってくれば犬は当然逃げようとします。
安全な場所に逃げれば、犬は特に嫌な経験はしないので、その後も子供が来れば距離を取ることを学習していきますが、大人にフレンドリーだから子供も大丈夫と勘違いして、子供が「触らせて~。」と近寄ってきたとき、飼い主さんが「大丈夫よ。」と犬が逃げられない状況を作ってしまうと、犬は自分の身を守るために、吠えたり噛んだりするかもしれません。

恐らく飼い主さんは、「人が大好きな犬なのに、どうしたのかしら。」と思うでしょう。
飼い主さんの思い込みで犬は怖い思いをしてしまったわけです。

犬同士の場合も同じです。
いつも会う犬友達と仲良くすることが出来るからと言って、その犬がどんな犬とも仲良くできるとは限りません。

逆に、犬を見ていつも吠えている愛犬を、「ビビり」と決めつけて、いつもよその犬から逃げていると、犬の自立心を育てられなくなることもあります。

「いつもこうだから。」と決めつけてしまうと、本当の犬の姿を見誤ってしまうこともあるので、「こういうときもある」ぐらいに考え、困った行動が出ているとしたら、改善できる可能性があることも考えて、犬と向き合ってみると、解決策がみつかるかもしれませんね。

特に、そばに飼い主さんがいる、いないという環境の違いも、犬の行動には大きく影響する場合があります。
飼い主さんが見ていないと、愛犬の新たな一面が見られるかもしれません。

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※一般的に、飼い主がそばにいない状況で係留されている犬に近づくのは危険です。
犬が嫌だと思っても逃げられないことに起因します。
自分の犬が大丈夫だからと近づけるのも危険です。
外で待っている犬を見たら、遠目に眺めるだけにしましょう。

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