リードの存在
今日は愛犬のお散歩に欠かせないリードのお話。
なぜリードの話になったかというと、クライアントのAさん、実はとてもリードにセンシティブなことがわかったからです。
お散歩のハーネスもリードもすんなり付けさせてくれるAさん。
お散歩の途中も、飼い主さんの声が聞こえるようになってきて、お互いのストレスが少しずつ減少しているとのこと。
今日のレッスン、お散歩しながら行うつもりで外に出てみたら、結構雨が降り出してきてしまったので、急遽家の中に変更することにしました。
ところが、リードを持っていると問題なく歩けるのに、手からリードを離した途端に固まりました。
外の散歩では当然リードを離すことは無いので、今回はリードを手から離す初体験となりましたが、リードが地面についた状態ではAさん歩いてくれません。
少し離れたところから、呼んでも固まっています。
様子を見ていたら、いろいろ考えて、リードを避けるように戻ってきてくれました。
飼い主さんに、リードに何か嫌悪感を持つようなことがあったかお聞きしましたが、特に無いとのこと。
そこで推測した限りでは、よく犬友と出会ったときに一緒に遊ぶそうですが、そのときリードを着けたまま遊ばせるので、時には足が絡んで嫌な思いをしたことがあったかもしれないとのこと。
実は前回のレッスンで、散歩に行こうとリードを着けたあと、手に持たないで出る準備をしていたら、尻尾にリードがかかった状態になった途端Aさんのテンションが急に下がって、表情が暗くなってしまいました。
その時はリードが体に触っていることが気になっているのかと思っていましたが、今日の様子で、リードを引きずっている状態自体が嫌なのだとわかりました。
そこで一度リードを軽いタイプに変えて、さらにリードを垂らした状態で、Aさんが好きなフードサーキットをやってみると、少し動けるようになってきました。
要はリードが着いた状態で嫌なことが起こらないと再学習してもらうこと。
焦らず、少しずつ馴らしてあげることになりました。
犬によっては、リードが着いているときと着いていないときで行動が変わる子もいます。
いつもリードの反対側にいる飼い主を引っ張って歩く癖がついている場合、引っ張ってることである意味安心しているので、リードが軽くなった途端不安になる犬もいます。
たかがリード、されどリード。
ちょっとしたことでも気にする犬もいるので、リードさばきには注意が必要ですね。
特に小型犬の場合、顔の周りでリードが動くだけでも嫌がって噛もうとする子もいます。
以前譲渡されて間もない犬のお散歩で、フレキシブルリードを使った飼い主さんが持ち手離してしまったところ、その音にも驚いて、犬が逃げてしまったということもありました。
幸い犬はその後保護されて飼い主さんの元に戻ってきましたが、走って逃げる後ろから、ガチャガチャと大きな音を立てながらフレキシブルリードの持ち手が追いかけてくる状況はさぞ怖かったことでしょう。
リードは愛犬の安全を守る大事な命綱ですので、ストレスのないリードさばきでお散歩出来るといいですね。
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