ドッグトレーニング:一度にハードルを上げ過ぎない
犬のトレーニングでは、さまざまな行動を犬に教えていくわけですが、その行動は一瞬のものではなく、持続することが必要となってきます。
例えば「オスワリ」。
立っている犬がお尻を地面につける行動が「オスワリ」ですが、「オスワリ」と犬に伝え、犬が腰を下ろしたことを最初はすぐに褒めることで、「オスワリ」という行動自体が好ましいこととリンクされ、「オスワリ」という行動が頻発しやすくなってきますが、これで「オスワリ」が完成したわけではありません。
「オスワリ」と言われたら、「もういいよ。」というような解除の言葉を言われたり、次にすべきことを言われるまでは「オスワリ」をし続けることが出来て初めて「オスワリ」が出来るようになったと言えるでしょう。
「オスワリ」と言われて、腰を下ろしてすぐ立ってしまったり、どこかに行ってしまう場合は、「オスワリ」が出来るというより、「オスワリ」の仕方を知っているだけということになります。
では、「オスワリ」が出来るようになるためには何を教えなければいけないのでしょうか。
1.いつでも、どこでも、「オスワリ」と言われたらすぐに腰をおろせること。
2.「オスワリ」したあと、解除されるまでは勝手に動かないこと。
3.ハンドラーが犬の傍から離れても、解除されるまでは座っていられること。
これらが出来て、ようやく「オスワリが出来る」ということになります。
この3つのことは、言い換えると、
1.周りの環境が変わっても、「オスワリ」と言われたらすぐに行動に移せる。
2.解除されるまでは、「オスワリ」し続けることが出来る。
3.ハンドラーの姿が見えなくても、落ち着いて座ってまっていることができる。
これらは、いわゆる3Dと言われるもので、Distraction(ディストラクション)気を散らすもの、Duration(デュレーション)持続時間、Distance(ディスタンス)距離、を意味しています。
どんな行動であっても、これらの3Dが加わってもきちんと出来るように練習することで、行動を完成に近づけることが出来ます。
「ウチは競技会には出ないから。」という話ではなく、こういった状況の中でも、愛犬が平常心でいられるようにしてあげることがハンドラーのサポートと言ってもいいでしょう。
3Dの環境は急にすべてのレベルをあげれば失敗を招いてしまいます。
失敗から学ぶのはハンドラーですが、犬は成功体験を積むことで学習が確固たるものになっていきます。
出来る限り成功できるよう、各D項目を個別に、ステップを細かく分けて練習していきましょう。
これはすべての行動に通じるものです。
今朝の見習いは、ダンベルを咥えてじっとしていること。
つまり噛み返しをしないこと。
これがなかなか難しいです。
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