犬の思春期を侮ってはいけません。
パピーレッスンで少しずつ子犬に進んで行って欲しい方向を伝え続けていると、7~8か月になれば「なんていい子になったんだろう。」と驚く人も多いでしょう。
日々の繰り返しによって、子犬は確実に多くのことを学習し、気が付くと飼い主との話も通じるようになってきているからです。
飼い主としては、悪夢のような日々がようやく報われたと安心してしまいがちです。
しかし、子犬の成長はそこで終わったわけではありません。
小学生の中学年までは、なかなか話が通じなかった子供が、小学校の最高学年ともなると、さすがに責任感が芽生え、周りのことにも目がいくようになって、親の言っていることも理解してくれ、頼もしく感じることも多いでしょう。
しかし、その後中学校の中盤から高校生時代には、思春期や反抗期がやってきて、急にコミュニケーションが取れなくなったりすることがあります。
犬にも同じように生後6か月以降、思春期が訪れます。
そしてそれは1歳~2、3歳まで続くと言われています。
社会化期が子犬時代で終了するのではないのと同様、思春期の犬育ても手が抜けません。
それはどういう意味でしょうか。
思春期の犬たちは自信もついてきますが、周囲への好奇心や恐怖心がなくなったわけではありません。
ちょっとしたことに鋭敏になることもあるでしょう。
昨日まで大丈夫だったものが、急に受け入れられなくなることもあるでしょう。
そのような変化を見過ごすことなく、その時々の状況に応じてサポートが必要になります。
今日のレッスンは生後10か月のMさん。
小さいころは、怖いものが多かったMさんですが、次第に怖いものを克服し、苦手だったお散歩も元気に行かれるようになりました。
楽しそうなところはその顔の表情にも出ています。
日々の飼い主さんの努力の賜物です。
ところが、以前は飼い主さんが、「こっちに行くよ。」と声をかけると、すぐに付いてきてくれたMさんですが、最近は自分が行きたい方向に行けないと動かないこともあるそうです。
どこでおりあいをつけるかは飼主さんの意向次第。
犬も常に思いどおりに動けると思えば、出来なかった時はストレスを溜めてしまいます。
お散歩の途中で、「こっちに行くよ。」と言っても動かなかったMさん。
出来ればリードを引っ張るのではなく、Mさん自ら来てほしかったのでしばらく待つことに。
そして、しばらく待つと、ようやく自分から戻ってきてくれました。
かなりしぶしぶでしたが。
その後は、少し緊張が見られましたが、ひとりで散歩しているのではなく、飼い主さんがそばにいることを確認しながら、近くを歩いてくれたので沢山声をかけて褒めました。
要は愛犬とのコミュニケーション。
愛犬の気持ちを汲むことは悪いことではありません。
しかし、愛犬に聴く耳を持ってもらうことも大事。
難しい思春期の時期を乗り越えるためには、日々のコミュニケーションが大事ですね。
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