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2021年2月26日 (金)

犬の行動を引き出すのに力はいらない。

屋内でのドッグトレーニングでは、リードはほとんど使いません。
グループレッスンなどで、どうしても他の子が気になって突進していってしまうような場合は、コントロールのためにリードを付けることもありますが、実際にハンドラー(飼い主)さんと動いてもらうときは、そもそも、ハンドラーさんに集中できていなければ始められないので、集中できるまで待つところから始まります。

ハンドラーさんに集中できるようになってくれば、当然リードは無い状態でのレッスンですので、いかに愛犬の集中を取るか、飼い主さんの努力が必要になってきます。
つまり、犬に何かをやらせるのではなく、犬が一緒にやりたい気持ちにさせることが重要なポイントだということです。

何度も書いていますが、犬に「オスワリ」や「フセ」などの行動を教えるとき、人間は一切犬に手を触れる必要はありません。
犬の行動を引き出すために力はいらないからです。
もちろん、上手に出来たときは、その犬が触られることを好んでいれば、言葉で褒めたり、撫でて褒めたりします。

例えば、オスワリをさせようとして、犬のお尻を床に押し付けようとしても、犬は自由を阻害されてジタバタしたり、逃げてしまったりするでしょう。
元々、誰だって嫌なことをされたら、その人の傍にいたいとは思わないので、学習する気にもならないでしょう。

しかし、大好きなおもちゃやオヤツがご褒美にもらえるとなれば、あるいは、何か面白いことが始まると思えば、自分から作業に加わろうとしてきます。
例えば、床の上にしゃがみ込んで一生懸命に何かを探していたり、あるいは、床の上に落ちている物を楽しそうに見ていたりすると、犬たちが自分から寄ってきたりしませんか?

つまり、余計な力は一切必要ありません。
犬がやりたい気持ちにさせてあげればいいのです。

さて、今日のプライベートレッスンのLさん。
「ヒールポジション」の意味が分かってきたり、「マテ」の意味を少しずつ理解し始めたりしながら、日々いろいろな意味で進化しています。

一緒に成長することが楽しい飼い主さんはついついいろいろLさんに教えたくなるようで、最近はベッグ(Sit up)が出来るようになってきたそうです。

見せていただくと、

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上手にLさんがベッグ出来るように誘導しています。

ベッグの体の使い方をLさんがマスターしたら、少しずつ誘導のモチベーターをはずし、次にハンドシグナルをはずし、最後は言葉のキューだけでもベッグ出来るように練習していきます。

これは体の使い方(バランス)が重要なポイントなので、どの子(どんな犬種)でも簡単に出来るわけではありません。
体幹に優れていたり、もともと二足立ちしやすい犬種はバランスがとりやすいので、速くマスターできるでしょう。

以前も書いたように、我が家のアシスタント、バランスを上手に取れるようになるまで数年かかりました。(毎日この練習をしていたわけではないので)

今では、言葉のキューだけでも、すっくと立ち上れるようになりました。

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何事も、焦らず、犬のペースに合わせて、繰り返し練習していきましょう。

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