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2021年1月29日 (金)

犬はあなたとの生活を楽しんでますか?

子犬は様々な悪戯をします。
「悪戯」というのは人間から見ての話で、犬にとっては、目の前にある物全てに好奇心があるので、確かめるために口に入れたり、掘ってみたり、いろいろやるわけです。
やられて困る物は最初から子犬の手や口の届くところに置かないことが重要なポイントです。

だからと言って、子犬の周りに何も無いのはあまりにも可哀そうです。
朝から晩までかまってやれれば子犬の退屈を紛らわせることは出来ますが、人間も忙しいのでそうもいきません。
かわいい犬たちのために働いている人も沢山いるわけです。

そこで、人間がかまってやれないときは、代りにおもちゃであったり、噛んでもいいものを渡しておくことは犬たちを退屈させないために必要なことですが、それだけに頼ってしまっては、人間とのコミュニケーションが取れない犬に育ってしまいます。

過干渉ではなく、犬と会話を交わす意味でも、一緒に遊ぶ時間やトレーニング(何かを教える)時間をしっかり作ってあげましょう。
1時間という必要はありません。
犬の集中力はそんなに持続できませんから。
ただ、本気で犬の相手をする時間を作ることが大事です。

心身共に疲れることで、犬は静かに休養を取ることが出来ます。
発散できないでいれば、当然ストレスが溜まり、人間にとって都合の悪いこともやってくれます。
犬たちの破壊力を侮ってはいけません。

だからと言って、かれらが作ったアートを見て怒ったり叱ったりするのは理不尽です。
そんなことをしなくてもいいように、満たしてあげられなかった飼い主に責任があるからです。

よく「庭があるから、ウチは散歩がいらない。」と言う人がいます。
庭があるのはうらやましいこと。
でも、ただそこに犬だけおいておいても犬は運動してはくれません。
逆に一人で走っていたら、それはちょっとおかしいかも。

以前レスキューした犬(ボーダー・コリー)は、ほぼ一日庭で暮らしていて、家の前を通るトラック、自転車、人を見ると、吠えて追いかけていき、見えなくなると戻って来るということを繰り返していて、近所迷惑だから引き取ってくれという依頼になりました
ボーダー・コリーの特性を知っていたら、庭に放置すればどういうことになるかは容易に想像できたことでしょう。

その犬は、ボールにも興味を示し、引き取りに行ったときも、楽しくボールを追いかけて遊んでくれました。
でも、庭に一日一人でおいておかれれば、自分でボールを投げて取りに行くこともできず、結果、通り過ぎるターゲットを吠えて追いかけるというゲームを自分で編み出してしまったのです。

ボーダー・コリーに限らず、犬たちは人と遊ぶことを楽しんでくれる動物です。
放ったらかしにせず、是非一緒に楽しむ機会や時間を作ってください。
会話が通じるようになる一番の早道は一緒に遊ぶことです。

若い犬と暮らしている人は、くれぐれも、「毎日1時間歩いて散歩しているんだから、ウチの犬は幸せだ。」などと思い込まないようにしましょう。
ただ歩くだけでは、若い犬の好奇心やエネルギーを100パーセント満たすことは出来ません。

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