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2021年1月16日 (土)

ドッグトレーニング:「そ~っと」を教える。

ドッグトレーニングで使うオヤツ(トリーツ)は、あげるタイミングが難しいものです。
なぜなら、間違ったタイミングで渡してしまうと、今教えたい行動(強化したいこと)ではなく、違った行動を褒めて学習させてしまう可能性があるからです。
(いつでも好きな時にあげたいと思っている方は別ですが)

例えば、初めて「オスワリ」を教えようとするとき、犬が腰を地面につけた瞬間を捉えて褒めないと、なかなか意味を理解してもらえません。
腰を下ろそうとして、やめてしまった場合や、腰は下ろしたけど、すぐ立ってしまったりしたとき、そのタイミングで褒めてオヤツをあげようとすると、犬は違うことを学習しないとも限りません。

そんなタイミングを逃さないために、「クリッカー」を使っている人もいます。
私も使っていますが、使い方を間違えてしまうと、これまた犬が違うことを学習してしまうので、こちらも使いこなせるようになるには少し時間がかかります。

ということで、普通は「おりこうさん」と言って急いでオヤツを差し出すのですが、オヤツ大好きな犬は、目の前にオヤツが見えた瞬間、オヤツをあわてて取りに行こうとします。
そこで、よく起きるのが、歯が手に当たったり、指先ごと口の中に吸い込まれたりと、いろいろ痛い思いをしてしまうということです。

そこで、オヤツをあげるときの方法として、手の平に乗せて渡すというのがありますが、それでも勢いよく来る子がいます。

そんなときは、犬が急いで取ろうとしたら、手を握ってオヤツが口に入らないようにします。
一歩下がった時(顔を少し下げたとき)に手をゆっくり広げながら、「そ~っとね。」と言います。
手が開いた途端、またガブリときそうになったら、手をグーにして待ちます。
そして、落ち着いたところで手を広げて、「そ~っとね。」

何度か繰り返すうちに、焦って食べようとしてももらえないことを理解して、一生懸命考えて、やさしくオヤツを取るようになります。

指先でつまんであげるときも同様です。
手のひらに乗せるより少しリスキーですが、指ごと食べそうな勢いの時は目の前から隠してしまいます。

これはじらしているわけではないので、優しく食べてくれるようになれば、いつも通りふつうに渡していきます。

一度では覚えられませんが、何度も繰り返していくうちに、ちょっと考えるようになります。

昨日のプライベートレッスンのAさん、お口が大きいので、がっつり指が口の中に入ってしまいます。
食べることが悪いのではなく、食べ方を注意してもらいたいだけなので、あまりネガティブなことは言わず、突撃してこなくなるまで待つだけです。

飼主さんも同様にやってくださったところ、Aさん、一瞬考えて、

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上手に食べてくれました。
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小型犬でも、あまり勢いがあると流血することもあるので、「そ~っとね。」は教えてあげると、生傷は減って来るでしょう。

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