ドッグランでの犬同士のトラブル回避法
昨日SNSの書き込みに、某ドッグランで起こった犬同士の交渉事件の様子が書かれていました。
当該犬は最初から(顔を見たときから)喧嘩を始めていたわけではなく、最初は遊びのレベルだったようです。
しかし、一頭がしつこくもう一頭にちょっかいを出しているうちにエスカレートして、ちょっかい出された方がキレて執拗に相手に向かって行き、最終的には人間が介入して流血沙汰になったそうです。
向かって行った方はまだ10か月の中型犬だったそうですが、生後7~8か月から1歳ぐらいまでは人間でいうところの思春期。
自我が芽生えて、いろいろなことを主張し始める時期でもあります。
それが全て喧嘩になるわけではありませんが、大人への階段を上がりつつあるときですから、ある意味人間がきちんと行動を管理する必要があります。
そのドッグランがある公園は、クライアントさんとパピーさんのお勉強を兼ねて時折足を運びます。
公園自体が広く、知らない犬や人との距離が取りやすいので、子犬の社会化強化も含め、ロングリードを着けて、どう行動したらいいのかを子犬に学習させるとともに、ハンドラーが呼んだら戻ることを教えていきます。
つまり呼び戻し(リコール)練習ですね。
特に中型犬や、今後ドッグランで自由に走らせたいと思っている飼主さんには、しつこいほど呼び戻しの重要性をお伝えしています。
よその犬が視界に入っても、飼い主さんの声で必ず戻れるようになってきたら、少しずつドッグランのような場所を利用し、入っている犬が少なく、かつおとなしそうな犬たちがいるときに、リードが着いていない状況で呼び戻し練習をし、最後は犬たちがエキサイトする前にドッグランを出ます。
家の中では戻ってきても、他の犬、知らない人、広い場所など、ディストラクションになる場所で戻って来る確率は非常に低いです。
そんなトレーニングをしているのを見て、以前「犬は犬を見て学ぶから、呼び戻しなんかできなくても、ドッグランに入れてしまえばいい」と言っていた人がいました。
リードが着いていても、飼い主さんを引きずりながら他の犬に向かって来る犬もいる世の中。
自分の犬を呼び戻せなかったら、誰が自分の犬を守れるのでしょう。
もちろん、「ウチは絶対リードは外しません。」と言う方には必要無いのかも知れません。
でも、もし、ドッグランで遊ばせようとか、旅先で犬を放せるような場所に連れていくような場合、あるいは、ドッグスポーツを楽しみたいと思ったら、呼び戻しは不可欠です。
おそらく今回の交渉事件も、飼い主さんが自分の犬がエキサイトしそうに見えたとき、すかさず呼んでクールダウンさせていれば、避けられたかも知れません。
生後6か月の頃の見習い。
お互い正面から行かず、回り込むように挨拶しながらチェックをしていますが、次に何が起きるかはわかりません。
それぞれの犬たちの尻尾が若干上がり気味ですが、ピンと立っていないので、さほど大きな緊張は見られません。。
この状態であれば、そばでよく観察していればいいでしょう。
しかし、この状況に入ったら、見習いは呼び戻します。
反撃はしませんが、ちょっと緊張しているのが顔の表情と耳の倒し方でわかります。
本犬が落ち着いて、また「行く」と言えば送り出しますし、足元から離れなかったり、相手がしつこくしてきたら、呼び戻してドッグランから出ます。
しつこくされても、平気な犬もいますが、見習いはちょっと苦手なので、嫌な思いをする前に其の場を離れるようにしています。
加害者にも被害者にもならないためには、安全な距離感を保つことも必要です。
経験の浅い若い犬たちの場合、お互いの主張がぶつかることもあるでしょう。
野良犬の喧嘩ではないので、ハンドラーが早めに介入して呼び戻すことも必要ですね。
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