ドッグトレーニング:拾い食いをやめさせるには
今日は6か月のパピーさんのレッスンでした。
ちょっと引っ込み思案で、散歩に出始めたころはなかなかリラックスできなかったMさんも、少しずつ経験を積んで、今では外で飼い主さんとおもちゃを引っ張りっこしたり、取りに行ったりと、一緒に遊べるようになったそうですが、同時に新たな問題も浮上してきたようです。
つまり、外に馴れ、余裕が出てきた分、落ちている物にも気づきやすくなり、拾い食いが始まったそうです。
緊張して歩いていた時は、落ちている物を見る余裕も無かったのですが、成長と共に新しい課題も出てくるのは子犬では当たり前のことですね。
では、どうやって拾い食いを止めさせたらいいのでしょうか。
一番簡単なのは、勝手に拾わないように、飼い主さんが常に道に気を配り、リードを短く持って歩くことです。
しかし、せっかくお散歩を、常にリードを引っ張り気味で歩けば、人も犬もあまり楽しめませんね。
地面の上には何が落ちているかわかりません。
タバコの吸い殻、食べ物、汚いもの、などなど、気は抜けません。
拾い食い自体がなくなるまでは、どうしても飼い主さんのケアは欠かせませんが、犬が執着する前に呼び戻し、戻ってきたことを褒めてご褒美をあげながらやり過ごすという方法もあります。
ただし、戻って来ない犬であればこの方法や役に立ちませんので、日常的に、名前を呼ばれたら飼い主さんの方に意識を向ける練習を積んでおく必要はあります。
同様に、犬が対象物に向かってリードを引っ張った時にリードを止めて(引っ張り返すのではなく、それ以上行かないように止めます)から、名前を呼びながら後ろに下がって、対象物に向かわなかったことを褒めることもできます。
引っ張りそうになった時、「あっ」ぐらいは言ってもいいかもしれませんね。
それでも犬が口に入れてしまった場合、無理に取ろうとすると、犬は口に入れたものがよほど大事なものなのだろうと、ますます出さなくなってしまったり、飲み込んでしまったり、あるいは反撃して来たりすることもあるでしょう。
そんなときは、ポケットからさりげなくオヤツを取り出して地面に落とすという方法もあります。
犬は美味しいものを見つければ咄嗟にそれを口にしようとして、口に入っていたものを吐き出すので、そのとき取り上げることができます。
しかし、ここでポイントとなるのが「さりげなく」です。
ここに美味しいオヤツがあるから、それを口から出しなさいと教えると、確かに口から出すようにはなりますが、オヤツ欲しさに落ちている物を咥えることを学習する犬もいます。
犬は賢いですからね。
家の中で、この「オヤツと交換」という方法を使いながら、「出せ(アウト、オフ)」と言うキューを教えることで、犬が反射的に咥えている物を口から出せるようにすることが出来ます。
オヤツの提供の仕方やタイミングが難しいのと、個々の犬の性格や、オヤツのレベルなどによって効果のあるなしがあるので、詳細の方法は是非プロに聞いてみてください。
最後に、「Leave it.(それは放っておいて)」と教えることもあります。
この場合、Leave itの対象物は、落ちている物に限らず、向こうからくる犬であったり、子供たちが遊ぶボールであったり様々に対応できます。
Leave itも上手に教えないとわからないので、教え方はプロに聞いてみてください。
とりあえず、無理矢理口の中に手を突っ込むのは緊急事態の時ぐらいにして、普段から拾い食いしない習慣づけをすることが大事です。
「咥える(口に入れる)」という行動は、子犬の遊びの中では自然のことなので、ゲーム感覚でトレーニングすると、ストレスを軽減させながら問題行動を減らしていくことができますよ。
トレーニングが終わって、ハウスにいざなうと、疲れているので「出せ!」とも言わず、すぐに寝てくれるMさん。
ハウス好きになってくれて本当によかったです。
-----------------------------
トレーニングブログに参加しています。ワンクリックが更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村
| 固定リンク
「犬のデイリートレーニング」カテゴリの記事
- パピートレーニングはタイミングが大事(2023.12.09)
- 犬種の特性と個体差(2023.12.08)
- アイコンタクトに頼らない練習(2023.12.06)
- パピーレッスンは褒めるだけ(2023.12.02)
- やっぱり大事なディストラクション練習(2023.12.01)
コメント