パピートレーニング:甘噛みの話
今日は先日戸塚で行ったドッグダンスのデモのあとにお受けした無料しつけ相談であがった問題のひとつ「甘噛み」についてお話します。
「甘噛み」とは読んで字のごとく、甘く噛んでくる犬の行為です。
犬が自分の要求を伝えようとすれば、人間と違って言葉以外のあらゆるボディーランゲージを屈指します。
そのひとつが口です。
口は吠えたり、泣いたりするだけでなく、噛むときにも使います。
子犬の口は、目の前の物を確かめるためにもよく使われます。
つまり口の中に入れてみたり、噛んでみたりと、攻撃以外の意味で使われます。
「甘噛み」と言われる部分は、子犬が何かを口の中に入れておしゃぶりのようにチューイングする行為を言います。
相手が兄妹犬や母犬の時もありますし、人間との暮らしの中にあっては、人間の手に対してよく行われます。
なぜなら、人間の手が子犬のすぐ目の前にあることが多いからです。
子犬を撫でたり、子犬を抱いたり、子犬に接触しようとすれば必ず手が出るので、子犬にとっては格好のターゲットとなるわけです。
さらに、自分の手を使って子犬をあやしたり、遊ばせたりしようとする人も意外と男性に多いので、当然子犬はおもちゃ感覚で手に対して歯を当ててくる確率が高くなります。
子犬の歯が当たったのがアクシデントなのか、じゃれてきているのか、本気で噛んできているのか、それはその時の子犬の状態をよく観察していないとわかりません。
また、じゃれているだけだったとしても、子犬の歯はとがっているので、場合によっては小さいお子さんの手を傷つけてしまうこともあるでしょう。
甘噛みだろうとなんであろうと、人間に歯を当ててはいけないというルールを作っているご家庭もありますが、個人的には「甘噛み」は許容範囲内と考えています。
わが家の見習いも、5歳になりましたが、時々 私の手をハミハミしています。
さて、子犬の気持ちは遊びであっても、受け手の人間が痛いと感じたら、それは素直に伝えましょう。
そのとき、「ダメ!」や「イケナイ!」と語気を強めて犬を叱るのはあまりおすすめできません。
なぜなら、子犬に叱られた意味は伝わらないからです。
語気を強めて怖がらせれば、一度は驚いてひるむかもしれませんが、繰り返されることで慣れてしまったり、叱られるたびに、今度は叱られる前に強く噛んでやろうなどと考えるやんちゃな犬もいます。
子犬に教えたいことは、相手を強く噛んだらもっと痛い思いをするのではなく、楽しいことが終わってしまうということ。
そのためには、「痛い」ときちんと伝えて、それ以上子犬がからまないようにその場から一度遠ざかることです。
もちろん最初はなぜ大好きな相手がいなくなるのかわかりませんが、毎回同様のことが起これば、遊び相手がいなくならないようにふるまうようになってきます。
昔は、子犬のマズルをぎゅっと掴んで「ダメ!」と言ったり、子犬の口の中にグーを突っ込んで、痛い思いをさせなさいという教えもあったようですが、子犬の信頼を失いたくなければやらないことをおすすめします。
人間の手は優しいもの。美味しいものをくれるもの。一緒に遊んでくれる大事なものと教えていってあげましょう。
そのためには、一緒に楽しめるおもちゃを提供して、おもちゃで遊ぶことを少しずつ教えていってあげましょう。
会った日は、私の手にさえ近づいて来られなかったNちゃん。
その日の夜にはおもちゃを介して遊べるようになりました。
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