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2020年11月 2日 (月)

デイリートレーニング:愛犬との距離は大丈夫ですか?

犬は人間に対して嫌な印象を持っていない限り、人間の傍にいることを好む動物です。
子犬の頃は飼い主の後ろを付いて歩き、動く足にじゃれ付いて遊んだりと、人に対する親和性が高い動物です。

かわいい子犬がやってくれば、いつも手元において撫でていたいと思うのは当然のことです。
しかし、犬には成長のための睡眠時間も必要です。
ひとりで静かに休んでエネルギーを蓄えた、頭の中を整理する時間です。

ところが、子犬がやってくると、最初はトイレトレーニングのこともあって、サークルなどある程度限られたスペースを用意していますが、次第にサークルを開けてフリーにするご家庭が増えています。
「狭い場所に閉じ込めておくのはかわいそう」と思われてのことのようですが、実は犬は狭くて暗い場所が好きなんです。

自由になる時間は必要ですが、危険回避のためにも、目が届かないときはサークルやハウスを活用することで、犬に一人になる時間を提供することも大事です。
いつも人の傍にいられるように自由にしてしまうと、一人でいることが難しくなります。
ひどくなると分離不安を発症しないとも限りません。

今まではいつも一緒にいっていいと言われたのに、お出かけのときは一人にならなければいけないというのは犬にとってはとても苦痛なことです。

最初は吠えたり泣いたりしても、諦めの早い犬もいますが、ずっと吠え続けている犬もいます。
わが家のご近所の小型犬も、飼い主さんが留守の時はず~っと泣いているので、知っている人は、犬が鳴いているから今は留守だとわかってしまうほどです。

人の傍にいられないストレスを抱えている犬は、精神的に不安を抱えているのと同じなので、行動も落ち着かず、質のいい学習もなかなか進みません。
さらに、自由になっているからといっても、いつも相手にしてもらっているわけではないので、いつも飼い主の行動を見張っている状態になってしまいます。

オンとオフをわかりやすくするためにも、サークルやハウスはオフの場所と言うように犬に認識してもらい、サークルから出してもらったときは「好きにしていいよ。」だけでなく、一緒に真剣に遊んだり、トレーニング(遊びを混ぜた)をすることで、人との関わり方を教えてあげることが不可欠です。

「待つ」ことを教わっていない犬は、待たなければいけない状況に非常にストレスを感じてしまいます。
同時に、やりたくないことを指示されたり、やって欲しくないことをされそうになるとさらにストレスを感じて、防衛行動(吠えたり噛んだり)にでることもあります。

犬と真剣に関わる時間は犬とのコミュニケーションづくりに大事な時間であり、犬もそれを望んでいるといっていいでしょう。
是非、真剣に向き合う時間を作ってあげましょう。

昨日プライベートレッスンで伺ったMくん。
いろいろおうちの環境が変わって、疎外感を感じやすくなっていたようですが、飼い主さんとのトレーニングタイムを作って頂いたところ、目がキラキラして、とても満足気でした。

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外の散歩はとても重要ですが、それだけで犬を満足させることは出来ません。
外でも家でも、会話する時間を作りましょう。

沢山頭を使って疲れたあとは、静かな場所でゆっくり休ませてあげることが心身ともに健康でいるために欠かせませんね。

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