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2020年9月13日 (日)

引っ張り癖のはなし

愛犬との理想的なお散歩はどんな感じでしょうか。

よく、犬が人間の前を歩くのは良くないということを言う人がいます。
確かにあまり前の方を歩いていれば、出会い頭などの危険回避ができないので、ある程度ハンドラーとの距離はつめておいて欲しいものです。
しかしお散歩なので、ぴったり脚側で歩く必要はないし、時には周囲の匂いが気になることもあるでしょう。
ハンドラーの後ろからトボトボついてくるというのも私はあまり好きではありません。
ある意味犬の様子がわからないということもあるからです。

今預かりの小型犬がいるので、3頭並列であるくのは周りの迷惑になるので、見習いが多少前め、アシスタントが真横、小型犬が若干後ろ目で歩いています。
ボーダー・コリーの歩調に合わせているので、当然小型犬はせっせと回転数を上げながら付いてきている感じです。

秩序立てて歩いてくれているのならまだいいのですが、時に見習いが先に行こうとするので、その場合は止まることにしています。
引っ張っても先には行けないことが何度か繰り返されると、ようやくこちらを気にしてスピード調整してくれますが、毎回出だしは引っ張り気味です。
それでも、しつこく止まって一人で散歩に行くのではないことを伝え続けます。

先日「犬と怪我」の話を書きました。
子犬の頃は可愛らしく先を小走りする犬を微笑ましく見ていられても、体が大きくなってくると笑ってはいられません。

私が初代ボーダー・コリーを迎えたころ、同胎の子を迎える予定だった方がいらっしゃいました。
ところが、ご家族の反対にあい、話は流れてしまいました。
理由は、ボーダー・コリーのような活動犬のハンドリングは奥様には無理だろうと言われたからだそうです。

その後なぜかそのおうちにはゴールデンレトリバーがやってきました。
そして、しばらくすると、奥様は腱鞘炎になられたそうです。

体重が重ければ、それだけ引っ張りを制御するのは大変です。
「引っ張ったら止まる」という簡単な作業であっても、相手の体重が30キロ前後ともなれば、簡単には止められません。
体重が重くなる前から、引っ張ったら止まる練習をしていなくては、押さえられなくなってしまいます。

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引っ張りの対処には、前に行きたい犬にとって、前に進むこと自体が報酬になっているので、その報酬を得るためにはどうすればいいのかと教える方法と、ハンドラーにアテンションを向けてそばを歩くとどんないいことがあるかということを教える方法があります。
両方組み合わせて使ってもいいですし、どちらかに特化してもいいでしょう。
犬の性格によっても、どちらの方が早く覚えられるか変わってくるでしょう。

要は、引っ張ってもハンドラーがどこへでもついて来ると学習してしまうと、なかなか治らないということです。
早め早めに対処していきましょう。

引っ張るからとハーネスを敬遠される人もいますが、犬の健康や安全面を考えると、カラー(首輪)で制御するのはあまりよくないので、引っ張る犬ほどハーネスを使った方が犬のためにはいいでしょう。


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