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2020年9月20日 (日)

ドッグトレーニング:パターンで教えない

犬の学習レベルを確認するだけでなく、飼主さんと犬との関係性を確認する指標のひとつとして、カウンセリングシートの中には犬が出来ることにチェックを入れていただく欄があります。
項目は、「オスワリ」「フセ」や「マテ」などの基礎の行動です。

全くできませんと言うのはパピーさんのときだけで、生後67か月を過ぎた犬の場合は、どれかしらにチェックが入っていて、飼い主さんも出来ると信じていることが多いものです。

しかし、実際にお宅に伺って見てみると、出来たり出来なかったりということが多くあります。

いわば「出来る」の認識の違いです。

例えば、3回言って一度でも出来れば「出来る」と考えるか、一度お願いしたらすぐやってくれることを「出来る」と考えるかは飼主さん次第です。

特に、「出来る」と確信していらっしゃる方の中には、「ごはんの前には必ずやっているので出来ます。」という方が多いようです。
しかし、ごはんの前の一連の儀式としては出来ても、目の前にごはんが無かったらどうでしょう。

さらに、「オスワリ、お手、おかわり、マテ、ヨシ」というパターンで教えていらっしゃる場合が多く、「おかわり」という単体の行動だけお願いしてもできなかったりすることはよくあります。

同様に、「フセ」させてくださいとお願いすると、必ず「オスワリ」⇒「フセ」と指示を出す方がいらっしゃいます。
「オスワリ」はお願いしていないので、「フセ」だけさせてくださいというと、これまた出来ない場合が多いものです。
つまり、犬の頭の中は、「フセ」は「オスワリ」の次に来るものとインプットされているので、「フセ」だけ言うと、座ってから伏せるという行動になってしまうわけです。

体の使い方として、「オスワリ」の姿勢から「フセ」をする場合だけでなく、立っている状態から「フセ」をする方法も同時に教えてあげると誤解を招くことは少なくなるでしょう。

今日はお預かりのNさんに「フセ」の姿勢を初めて教えてみました。
立っている状態からトリーツで「フセ」の姿勢に誘導しようとしたのですが、全く伏せる気配はありませんでした。
そこで、私の足の下をくぐってもらうことに。

202009201

普段やったことがない行動は言葉で言っても当然わからないので、その行動が出やすい環境を作って誘導してあげるとわかりやすいですね。

どんなに小さくしても、トリーツがすぐに食べられないため、食べながら歩きだしてしまい、作業が持続できない難しさがあるNさんですが、少しずつ繰り返して教えています。


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