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2020年8月26日 (水)

子犬の食餌

「フードジプシー」という言葉は、最近あまり聞かなくなったように思いますが、恐らく「フードジプシー」になっている人はいるのではないでしょうか。

その発端は、犬がごはんを食べなくなったから。

幸い我が家の犬たちはご飯を食べないと困ったことが一度もありません。
出されたものは残さず全部食べてくれるほど食い意地のはった犬たちばかりです。

一度だけ、先代のクリスが食べなくなったことがありました。
しかしトッピングを変えると普通に食べ、また翌日は食べない。
そんなことを数日続けたことで、病気を疑い受診したところ、子宮蓄膿症の疑いということで、悪化する前に手術することになりました。

ところが、体調不良でなくても、犬がごはんを食べなくなることはよくあるようです。
まぁ、人間だって毎日同じものを食べていたら飽きてしまう。
犬も当然同じだと思います。
だからと言って、毎日日替わり手作りご飯を用意してあげられる家庭ばかりではありません。

また、食べ終わるまでずっとフードボウルを出しっぱなしにしているおうちがあります。
「そのうち食べるから大丈夫」と言われますが、犬にとっては食べたいときにいつでも食べられるという気持ちがあり、食べるものへの執着が薄れます。
わが家で預かった別の犬も、日常的にフードを置きっぱなしにされていたので、ごはんの時間になっても一粒一粒ボウルから取っては外に落として遊び食いをし、すぐ席を立っていました。
あいにく我が家でそのような状態になると、他の犬たちが食べないとも限らないので、さげざるを得ませんでした。
すると翌日からはみんなと一緒に食べるように。
ただ、自宅に帰るとまた同じように遊び食いが始まったというので、犬はちゃんと環境に順応できるということですね。

もちろんフードローテーションはあっても構わないと思います。
素材をいろいろ変えることで、いろいろな食材に内臓を馴らすこともある意味必要です。
毎回同じ素材ばかりだと、ちょっと違ったものを食べただけでお腹を壊さないとも限りません。

幸い現アシスタントは何でも食べてくれるので、一応体に合ったフードにトッピングを変えたり、試供品のフードを混ぜたりといろいろやっていますが、見習いは小さいころからお腹が弱かったので、食べ物が変わるたびに下痢をしていて、成長期に一時かなり体重が落ちてしまいました。
その後腸の状態も安定し、今はお腹も丈夫になってきましたが、なるべく決まったフードでローテーションしています。

さて、預かりのNさん。
パピー用フードにミルクをかけて食べてもらっていますが、我が家に来て3日目ぐらいにハンスト。
特に何か変わったことがあったわけでもなく、トリーツとしてもフードしか与えていないので、他の美味しいものを知っているわけでもありません。

成犬であれば、一日二日食べなくたってどうってことないので、我が家では特にフードは変えません。
しかし、子犬なのでちょっと考えてしまいました。
なぜ食べないのか。
トリーツのように水気が無い時はポリポリ食べるので、ミルクを入れないでやってみたり、コングに詰めて、クレートの中に入れてみるとか。
いずれにしても、しばらく待っても食べなければ下げる方針は変えませんでした。
そしてもひとつは、お腹を空かせる方法として、夕方の散歩の距離を伸ばしてみました。

結果は完食。
家の中でいろいろ遊んでいるだけでは、やはり運動量が足りていなかったようです。

当分トリーツもフードのままです。
ごはんをがっつくほど食べられるようになったら、トレーニングのトリーツのレベルがあがるかもしれません。

ずっと昔、ハスキーを飼っていた頃、同じハスキー仲間の女の子がすぐフードに飽きてしまい、お父さんが毎回フードを買い替えるという話をしていました。
当時何度かシッティングにお伺いし、食餌の支度をしましたが、その子は案の定なかなか食べず、途中で遊び食いが始まってしまうため、なかなか帰れなかったことがありました。

愛犬が美味しそうにご飯を食べる姿を見たいと思う気持ちはみなさん持っていらっしゃることでしょう。
でも、ちょっと間違えると、ごはんづくりにあまり時間をかけてやれないお宅はご飯の時間がお互い苦痛になってしまうかもしれません。

うまく工夫して対応できるといいですね。


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