ドッグトレーニング:行動は正確に教える
先日イギリスのトップクラスのフリースタイラー(ドッグダンス)が、犬がハンドラーの周りを回る動き(around/round)を一回の言葉のキューで何回まわり続けられるかというチャレンジをご自身の犬たちでやって見せてくれながら、「あなたの犬は何回まわれる?」と質問を投げかけていました。
「ハンドラーの周りをまわるなんてカンタン!」
と経験者は思ったに違いありません。
いえいえ、実はこれ結構難しいんです。
なぜなら、この「アラウンド」のキューの意味を犬がどう理解しているかによって、出来る出来ないが決まってくるからです。
最初に教えたとき、一回まわってOKにしていれば、犬は一回のキューに対して一回まわればいいと理解します。
一回のキューでまわり続けて欲しいと教えていなければ、一回ずつ止まることになります。
またドッグダンスの場合、合図のキューは、犬が動き続けていれば、声符を言い続けたとしても大きく減点されることはありません。
(犬が何度か言われてようやく動き出すような場合は、犬の応答性がよくないと言う理由で減点されることはあります。)
アラウンドの場合、一周して戻ってきたとき、もう一度「アラウンド」と言って動いてくれれば、演技上大きく困ることはないわけです。
一方オビディエンスの場合、犬が一声符で反応しなかったときは大きく減点されてしまうので、一回のキューできちんと行動に移すことを教えておかなければいけません。
いずれにしても、犬が「‥‥し続ける」ということを理解できていないと、途中で止まってしまうことは想定の範囲と言えるでしょう。
そこで、よくあるのが、「バック」と言って犬に単独後退歩行を指示した時、犬が勝手に2~3歩下がってやめてしまい、その都度、「バック」「バック」とハンドラーが言い続けなければならないというものです。
本来「バック」と犬に合図を出したら、ハンドラーが次の合図を出すまで犬は下がらなければいけません。
「バック」で犬を5メートルぐらい下がらせたら、そこで「スピン(回転)」させたり、「タッテ」で動きを止めると言ったように、次の合図に犬が反応するというのが理想の形です。
もちろん、決まった状況の中で、ターゲットを決めておき、そこまで行ったら勝手に止まると言うように教えておくこともあります。
ちょっと複雑ですが、要は犬に次の合図が出るまでは最初の合図の動きを続けて下さいときちんと教えておくことも大事。
身近な例を挙げると、「オスワリ」と言ったら、「もういいよ。」と解除されるまでは、勝手に立ったㇼ伏せてはいけませんという話です。
行動だけでなく、持続を教えることも大事ですね。
こちらはアラウンドの教えかた動画です。👇
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