パピーレッスン:甘噛み
子犬は多くのことを吸収してくれるので、
ついつい、いろいろなことが出来ると信じてしまいがちです。
もちろん、ちゃんと吸収していますから、
人間が望む行動もすぐ覚えてくれるのは事実です。
しかし、考えてみてください。
子犬は人間の年齢で言うといくつぐらいでしょうか。
3か月の子犬は?
4か月だったらどうでしょう。
半年経ったら大人ですか?
いえいえ、まだまだ子供です。
生後半年から1年ぐらいの間に、ようやく人の話がわかるようになってくるぐらい。
その間には人間でいうところの思春期や反抗期だってあります。
飼主の願い通り素直に育つかどうかは飼い主の対応次第。
その間に子犬にとって必要なことは何かと言えば、人、特に飼い主との信頼関係を築くことです。
先日子犬の「甘噛み」を相談されました。
小型犬の甘噛みなので、全く痛くはありませんが、
確かにこちらの指をカプカプ噛んだり舐めたりしています。
飼主さんの中には、甘噛みだろうがそうでなかろうが、
人間に歯を当てることは許さないという方がいます。
また、犬を飼っているいないに関わらず、ちょっと犬の口や歯が当たっただけで、
「犬が噛んだ!」と大騒ぎをする人がいます。
しかし、人が好きであればあるほど、犬は口を人の顔や手などに近づけてきます。
優しく舐めてくれることもあります。
開けた口の傍に、こちらの手があることもあります。
子犬同士の遊びの中では必ず口が出ます。
相手に噛みついたり、口で引っ張ったり、舐めあったり、
いろいろな場面が見られますが、
子犬同士で流血するほどの喧嘩をすることはほとんどありません。
かまって欲しくて口が出る子犬に、未だに「手をグーにして口の中に突っ込めばやらなくなる。」という人がいます。
つまり、嫌なことをされたらやり返すということでしょうか。
しかし、子犬は自分が相手に嫌なことをしたという自覚はおそらくないので、
単に、「遊んで欲しくって傍に行ったら嫌なことをされた。」と思うだけではないでしょうか。
その時点で、
「手にじゃれついたら嫌なことがあるからもう二度とやめよう。」と考える子犬は少ないでしょう。
もし、一回の逆襲で二度とやらなくなったとしたら、よほどのトラウマを抱えてしまったと考えましょう。
子犬が手にじゃれ付く理由には、
①手がよく動くから。
②かまって欲しいから。
③やわらかくて噛み心地がいいから。
④歯の生え変わりで、無性に噛みたくなるから。
(③と④は手でなくても、噛んでもいいおもちゃで代用してもらえます)
などが考えられます。
①は、手をおもちゃ代わりにしなければ、軽減できますし、
②は遊んで欲しいので、これも手でないものを介して、遊びに誘ってあげれば、十分満足してくれます。
子犬の頃にやらなくてはいけないことは、トイレトレーニングや
ハウストレーニングだけでなく、飼い主(人間)との信頼関係を築くこと。
まずは沢山遊んで、一貫性を持った態度で接してあげることです。
恐怖政治をしくのではなく、信頼できる親になってあげましょう。
ちなみに、我が家の見習い、眠くなると私の手をカプカプ噛みに来ます。
4歳過ぎましたが、甘噛みは甘えの表現の一つだと思って歓迎しています。
ロープのおもちゃを持ってきて、一緒に遊んでくれるYくん。
引っ張りっこは犬と人との協働作業。
楽しく、本気で付き合います。
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