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2020年5月 4日 (月)

多頭飼いを始めようと思ったら。

昨日、たまたま犬たちと散歩していた公園でボーダー・コリーを飼っているとおっしゃる方からお声をかけられました。
多頭飼いについてのご質問でした。

わが家の犬飼いの歴史は1986年から始まりましたが、
初めて多頭飼いにチャレンジしたのはその8年後1994年でした。

長年1頭飼いの生活を楽しんできたのですが、
シニア期に入り、寝ていることも多くなった愛犬の様子を見て、
少しでも活気がもどればと思ったのがきっかけでした。

最初の犬はオス犬でしたが、とても大人しい性格でしたので、
たまたま縁あって迎えることになった二頭目はオスでしたが
いつもお兄ちゃん犬にくっついて歩き、寝るときも傍から離れませんでした。
先住犬もすぐに子犬を受け入れ、
とてもいい関係の日々が続いていました。

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残念なことに、迎えた子犬は1歳を迎える前に、
原因不明の病気であっという間に旅立ってしまっため、
果たしてこの多頭飼いが長い目で見て正解だったのかどうかはわかりませんが、
先住犬はすんなり受け入れてくれたようでした。

飼主の方がその後精神的ダメージが酷かったため、
次に二頭目を迎えようという気持ちになるまでにはさらに3年ほどかかりましたが、
その時は一頭目もさらに年齢を重ねていたので、
男の子ではなく、女の子を迎えようと決め、ブリーダーさんを探すところから
始めることにしました。

そのボーダー・コリーとの出会いが、ドッグトレーニングを始めるきっかけになりました。

しかし、この子犬が我が家にやってくる3週間前に持病が悪化した先住犬は
手術の甲斐も無く旅立ってしまいました。

実際に本格的な多頭飼いが始まったのは、最初に迎えたボーダー・コリーが出産によって
2頭の子犬たちと暮らすようになったときでした。

その12年後には、現在アシスタントを務めているニコルが生後5か月でやってきて、
再び三頭飼いになりました。

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最初の犬もそうでしたが、わが家は子犬の時期から迎えているので、先住犬との関係については、
どの組み合わせもうまくやってこられている方だと思います。

クライアントさんによっては、飼い犬同士の流血騒ぎが起きることもあり、
先住犬が後輩犬を全く受け入れようとしないという状況もみてきました。

犬は元々「群れ」の生活に慣れている種と言われていますが、
だからと言って、すべてが仲良くうまくいくわけではありません。
群れの中での立ち位置や、個体の性格によっても状況は変わってくるでしょう。

先住犬と飼主さんの関係があまりに密になり過ぎていると、
新入りが受け入れられず、異種の場合、
殺してしまうということも現実に起きています。

「先住犬を第一に考えてあげる」ということがある意味秩序を保つベースになりますが、そうは言っても、子犬はどうしても手がかかってしまい、飼い主の目も自然に新入りの方にばかりいってしまうものです。

「犬は犬を見て育つ」とも言いますが、だからと言って先住犬ばかりに新入りの面倒をみさせておくのもよくありません。

家の中のルールは飼い主さんが決めて、一貫性を持って犬たちに接することが犬にもわかりやすいでしょう。

子犬がしつこい場合は、人間が介入して、先住犬を休ませる時間も必要です。

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ニコルが4歳になったとき見習いがやってきましたが、1週間ほど自分からは傍に寄らず、
ずっと観察していて、その後ようやく受け入れるようになりました。

よって、「犬には犬の友達が必要」とか、「留守番が長くて一頭ではかわいそう」という人間側の思惑だけで多頭飼いを始めることは少々危険かもしれません。
犬によって相性が合わない犬もいれば、他の犬と関りを持ちたくない犬もいます。
成犬であれば、迎え入れる前に相性チェックも必要かもしれません。

飼主さんがきちんとルールを作って、犬たちをコントロールする必要があります。
ルールがしっかり出来ていれば、多頭飼いは難しくはありません。
それぞれの犬たちの様子をよく見て、ケアしてあげましょう。


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