ドッグトレーニング:NO!と言わない方法。
愛犬がやって欲しくない行動を取った時、
飼主はどうすればいいのでしょうか。
例えばトイレの失敗。
失敗したことを叱ればいいのでしょうか。
叱られれば犬は間違えなくなるのでしょうか。
当然答えはノーです。
『トイレの場所を間違えたから叱られた。今度から気をつけよう。』とすぐに理解できる犬はおそらくいないでしょう。
叱られた犬は、叱られないために人の目が届かないところでするようになるという弊害が出てしまう場合もあります。
犬にNO!と言わないためには、失敗しない環境づくりをして、成功体験を褒めて増やしていくのが早道です。
失敗した場合は、その原因を探り、次回は失敗しないような環境づくりを考えると言うのが犬には優しい教え方と言えるでしょう。
人間不信にしないためには、叱るのではなく、犬が失敗しないようにサポートすることが一番重要です。
同様に他の犬にリアクティブ(興奮して吠えたりする)な犬に対し、
吠えるたびに叱っていたとしたら、犬はどうなるでしょうか。
吠えるたびに怒られ、ますます神経質になっていく可能性はゼロではないでしょう。
ではどう対処するのか。
愛犬が吠える原因を考えてみましょう。
怖がっているのか、喧嘩を売っているのか、喜んで興奮しているのか。
原因によって対処方法は変わってきます。
怖がっている場合は、無理矢理犬に近づけないことで、
犬のストレスを軽減させる必要もあるでしょう。
吠える行動に変わる行動を教えていくことも改善方法のひとつ。
見習いは思春期に入った頃、犬を見かけると吠えて呼ぶという行動が見られました。
小さいころは年かさの犬に公園で遊んでもらった経験もあり、
「おい、遊ぼうぜ!」と誘う様子がよく見られました。
そのため公園に行くと、だれか来ないかよく周りを観察していました。
そこで、見習いが犬を発見して吠える前に声をかけて
吠えずに私を見たことを褒めて強化し続けていきました。
同時に、小さいころから使っている「Leave it♪(放っておいて)」も使いました。
しつこく言い続けることで、彼の興奮吠えは減少し、
今は未去勢のオスには多少反応しますが、
早めの「Leave it♪」でやり過ごせるようになってきました。
犬が緊張しかかっているときに、後ろからハンドラー(飼い主)が
ネガティブな雰囲気(「イケナイ」とか「ダメだから。」と言った言葉と威圧の態度)を醸し出すと、
犬の緊張度はさらに上がる可能性があります。
何事も平常心でいることが大事ですね。
基本、犬にNO!と言わないためには、犬にやって欲しくない行動を取りづらい環境設定を人間が先回りしてやっておくこと。
ダイニングテーブルの上から夕飯を取られてしまったとすれば、
それは飼い主側の大失敗。
犬が悪いのではありません。
食事の支度をするときに犬をハウスに入れておかなかったことや
人がダイニングテーブルから目を離したことが原因なので、
叱られるのは犬ではなく人間のほうですね。
視点を変えると、犬を叱る必要は無くなってくるのではないでしょうか。
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